北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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帰って来ました!!

2001-09-11

 「草紅葉」が始まっている夕日が原

   土砂降りだったので、色の感じが分かり難いかも

 昨日、帰って来ました!!

 台風15号の影響で、北又を出る時から雨に降られましたが、雨降りの中歩くのはそんなに嫌いでないので、ゆっくりのんびり歩いて来ました。

 昨晩はいろいろな疲れもあり早目に休んだのですが、さすがに台風が気になっておちおち眠れませんでした。しかし思ったほどではなく、11号の時と同じで雨漏りが激しかったくらいですみました。ホッ…

 今日のお昼過ぎ、私が昨日戻ったことを知っている方から電話があり、「日記を見たけどまだUPしてなかったし、もしかしたら体調でも悪い??」と心配して頂きました、すみません(笑)…久し振りに自分の小屋に戻って、安心したのでしょうか。何だか少し気が抜けたみたいですネ。

 一昨日も昨日も、そして今日もお客様は…ゼロ! かなり寂しい朝日小屋ですが、まぁ台風なので仕方がないでしょう。今日は写真家の森下恭さん、てらちゃん、そして私と3人で静かな夜を迎えています。(二人は少し前から飲み始めている…)

 外は雨と風ですが、ガスの中にはすっかり秋色に染まった朝日岳。

 「秋はやっぱり涸沢!」のキャッチフレーズが山の雑誌を賑わせていますが、静けさなら負けません!?…お花の宝庫・朝日岳は紅葉もまたいいですよ。何より静かなのが「ウリ」です(笑)

 草紅葉もステキですし、そして夏に私たちを楽しませてくれた花たちは今、実になってまたお客様を迎えてくれています。そんな秋の朝日小屋は連休にお客様をお待ちしています。(あらっ、今日は宣伝してしまいましたネ!!)

 p.s.

   一週間の「研修」の成果、立山と笠ガ岳での様子は、次回にお伝えします。

ゴゼンタチバナ その2

2001-09-11

降りしきる雨の中、寒さをこらえてデジカメを構える私の姿に、同行の写真家・森下恭さんは「雨の中の真剣な雰囲気は、まるで増村征夫さんみたいですね」…そんな大それたもんじゃないですよ、皆さんに可愛い姿を見てもらいたかっただけ。

テントのお客様…

2001-09-12

 サラシナショウマ  恵振山・8合目にて

 今日も朝から天気が悪く、3人とも昨夜から決めていた通り(?)遅く起き出しました。ところがいきなり「アメリカで同時テロ!」のニュース、ラジオから流れる緊迫した雰囲気に3人とも「朝寝坊」どころではなくなりました。

 台風の影響は午前中は雨、午後からはガスが濃かったくらいでそれ程ではありませんでした。しかし、一昨日と昨日の悪天候では白馬大雪渓を登っていらっしゃるお客様があるはずもなく、「今日もきっと3人きりだね」と決め付けていたところ、夕方4時を過ぎてテントのお客様が、それも若い女性の2人組…。

 「オトナの」森下さんと、「シャイな」てらちゃんはどういう行動をとるか…(笑)私の予想はしっかり当りました。

 夕ご飯の後の「お茶タイム」に誘えば、と言ったら、わざわざテントまで呼びに行ったのは森下さん、そして厨房で仕事をしているてらちゃんと私をよそに、ちゃんとお相手をしていたのも森下さん。シャイなてらちゃんは黙ってコーヒーを入れてあげる…。

 彼女達は上高地から入って、明日は犬ヶ岳の栂海山荘まで行くそうです。唐松岳と白馬岳では悪天候で停滞を余儀なくされたとか。今日でもう20日目、それでもせっかくここまで来たのだからと、予定通り日本海まで抜けるらしい。

 そんな、か弱そうで実はたくましい2人のうら若き女性達に、エールを送ります!!

 そして裏では、「オトナの」森下さんと「シャイな」てらちゃんをからかって面白がっている管理人でした(笑)

 p.s.

  若い2人組は、「志水哲也さんの大ファン」だそうで、食堂に飾ってある志水さんの写 

 真のパネルに感激していました。

てらちゃん、下山…

2001-09-13

空の色が変わる頃、雲海に浮かぶ山々

 「重症の朝日小屋ショック」てらちゃんが、今日下山。…寂しくなりました。

 約1ヶ月の夏山アルバイトを終え8月16日に一旦下山したてらちゃんでしたが、朝日小屋のことが忘れられず、2週間も経たずに再び入山。夏の繁忙期には味わえなかった「ゆっくり流れる時間」を経験し、居心地良さそうに毎日を過ごしていたようですが、どうしても帰らなくてはいけない日が来てしまいました。

 15・16日には、夏のアルバイトのみんながまた大勢遊びに来るとのこと。そうなったらいよいよ下山できないと、今日は朝から厳しい決意。…そう、彼には大学卒業に必要な単位を取得する事ができるか否かという「人生最大の険しい山」が待っているのです。  

 てらちゃん、試験ガンバッテネ。山の上から応援しています!!

 それにしても、私を一人にして哲也は今頃どこに!?…つかの間の休暇を楽しんでいるのでしょうか、そういえば下山の時はやけに嬉しそうだったというてらちゃんの報告でしたが…下界で何かいい事ありますか(笑)

 今日の朝日小屋は、写真家の森下さんと、5日ぶりに小屋泊まりのお客様が4名とテントが1名、そして私。静かに、静かに夜は更けていきます。

 では。