北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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パソコンの壁紙

2002-03-13

私のパソコンの壁紙 

 三国境から見る鉢ガ岳・雪倉岳、そしてその奥に朝日岳と前朝日岳

 先日、朝日町役場の商工観光課へ行ったら、机の上のパソコンの画面がとても素敵でした。確か、夕焼けの風景だったかナ。「あれ〜、きれいだね」と言ったら、「この前nyamaさんが来てパッパッと替えてくれた」との事。

 昨日になってその事を思い出し、「私の壁紙も、何とかならんかナ」と、パソコンオンチ・機械オンチの私もチョコッといじってみたら…、ちゃんと出来るじゃありませんか!

 嬉しくなっていろいろ替えて遊んでみました(笑)。朝日岳の花にしてみたり、日本海に沈む夕陽にしてみたり…、で最近毎日部屋に籠っている私の今の気持ちに、一番ピッタリ似合っているかなと思い選びました。

 これは昨年9月17日〜19日、朝日小屋〜蓮華温泉〜白馬大池〜白馬岳〜雪倉岳〜朝日岳とぐるり一周の出張へ出掛けた時に、三国境から雪倉岳朝日岳方面を撮ったものです。

 何だか気分も大きくなって、思いっきり深呼吸をしているような気分になりますね。

 …オーーイ、ヤッッホーーー!!
※ ちなみに、この写真は昨年9月20日の「日記」にも載っています。

「北アルプス山小屋協会総会」 続編 その1

2002-03-13

昨年9月の「研修会」の件で発言された、
北アルプス北部山小屋組合(長野県北部)
「唐松岳頂上山荘」

 支配人の中川恵一氏
お会いしたのは3度目でした。今度ぜひ唐松へもおいで下さい、と誘われています。

「北アルプス山小屋協会総会」 続編 その2

2002-03-13

左;「北アルプス北部山小屋組合」 (株)白馬館 松沢貞一氏

 朝日小屋がいつも本当にお世話になっている、お隣の(!?)山荘の社長です。一見、歌舞伎役者さんかと見間違うよう…

中;「立山山荘共同組合」 早月小屋 (株)坂井組から 営業部の坂井基浩氏

 私も数年前に早月小屋は一度だけおじゃました事があります。

右;「ひだ山小屋友交会」

 笠ヶ岳山荘 滋野 守氏 “マモちゃん”と親しみを込めて呼ばれているオーナー。私も笠ヶ岳山荘には、昨年9月にお世話になりました。

不安な気持ち、そして「2年目のプレッシャー」。。。

2002-03-14

 負釣山への林道途中 冷たい雪解け水の傍で、ふきのとう

 昨年は、ヘリコプターでの上山そして小屋開けが6月12日、「山開き登山会」が6月23〜24日だった。今年は「登山会」が6月29〜30日と、昨年より1週間遅く予定されているので、私達が小屋に入るのも昨年よりほんの少し遅くなるかも。

 それにしてもあとちょうど3ヶ月程もすれば、私の「管理人2年目」が山の上で始まる。去年の今頃は何をしていたのだろう…とヤケに気になり、日記を引っ張り出してみたりする。

 前しか見ていなかった(見えていなかった??)昨年のシーズン前。

 今の時期に「2年目のプレッシャー」に心ざわつくとは、少し前には思いも寄らなかった。何故こんなにも落ち着かないのだろう…。

 大きなトラブルがなく、事故や遭難もそれ程大事には至らず、それぞれ何とかクリアできた1年目。だから…「今年は上手くいくだろうか」「もし去年にはなかったような、手に負えないような大変な事態がおこったらどうしよう」…そんな不安が頭の中をよぎる。でも、もし昨シーズン大事件が起こっていたとしたら、きっと「今年も何かあるんじゃないだろうか」、きっとそう思っているに違いない。

 天候はどうだろうか。去年あんなにお天気が良かったのに、お盆を過ぎたらパッタリお客様はおいでにならなくて、「毎日が宴会」と言いながらも、結局はヒマな秋を過ごしてしまったそんな日々。逆に「海の日」…正直言って、昨シーズン以上のお客様がいらっしゃったら、せっかくいらして下さったお客様にただ嫌な思いをさせてしまうのではないだろうか。「静かな朝日小屋だと聞いてきたのに」と思われるのが辛いのは、私のせいではないにしても、一番避けたい事態には違いない。

 水は、電気は、お客様の病気など緊急事態への対処は、アルバイトの確保は、足りないものはないか、余計な買い物はしてはいけない、……次から次へと「不安」が押し寄せてくる、この時期だからなのか。。。実際に有無を言わずに動かなくてはいけない5月になれば、この気持ちは忙しさに紛れて見えなくなってしまうのだろうか。

 何より…、可愛そうかナと思いつつも、自分の事と小屋の事で頭の中がいっぱいで前しか見えていなかった母親に、半ば置いていかれた格好だったかもしれない子ども達。昨年の夏に淋しい思いをさせていたという事を、後から気付いたからこそ、今年は昨年よりもっと小屋開け前が辛いかもしれない。

 そして自分自身はどうだろう、緊張の日々に耐えられるだろうか。

 泣いて、怒って、そして笑って…いろいろな事があったがむしゃらだった昨シーズンを思い返す時、いろいろな場面でちゃんと背筋をピンと伸ばして、自分らしく、懐深く、頑張り通す事が出来るだろうか。一番大切にしようと決心した「笑顔で、心からのおもてなし」を忘れずに頑張る事が出来るだろうか。

 いろいろな人が助けてくれる、支えてくれる、ひとりじゃない、…そんな事を思ってみても、何となく頭を持ち上げてくる不安な気持ち。

 きっとこれが「2年目のプレッシャー」!?

『前を向いて歩いていきたい』…講演会で

2002-03-17

 私の拙い話を、とても熱心に聞いて下さいました。

 16日(土)、JA入善町女性部の通常総会で講演をさせて頂きました。初めての経験に、もっとドキドキしてあがるかナと思っていましたが、自分ながら驚くほど落ち着いていた!?(笑)
演題は

 『前を向いて歩いていきたい −北アルプス朝日小屋の管理人になって−』

 自己紹介や管理人になるまでの生活の話しから始まって、朝日岳・朝日小屋そして山小屋での生活の紹介、初めて朝日岳に登った小学3年生の時のこと、父について、父の遺してくれたもの、自分が管理人になる決断をするまでの眠れない日々と現実問題の解決へ、「泣き虫」の私が段々と強くなっていった姿、「好きだから頑張れる」自分、朝日小屋の「ウリ」食前酒のサービスやホームページ、…そして「どうして山が人を惹き付けるのか」、あるがままの自然の姿と、山と同じように懐の深い自分になりたいという私の想い…など等。

 「前を向いて歩いていきたい」という演題は、いくつかの候補の中から考えて、自分のモットーとして今までもそしてこれからも大切にしていきたい、私の想いとして選びました。

 ところがつい先日(演題を決めた後)、知り合いの方が亡き父に関しての文章を寄せて下さったのですが、その中で紹介されていた父の言葉にビックリしました。…『挫折して転んでも起き上がること、そして起き上がって前を向いて進んでいくということが大切なんだ』

 父は28年間に亘って朝日小屋の管理人を続けて来ましたが、昭和55年に林道で登山客を乗せたトラックが転落、多数の死傷者を出すという事故が起こりました。父が管理人になる以前から続いていた、トラックで登山客の輸送の便宜を図るという善意の行為がアダになって、多くの方々に大変なご迷惑をお掛けしたのですが、父はトラックの所有者であり、運転手を頼んでいた当事者という立場で、本当に辛い思いをしました。

 「挫折して転んでも…」という言葉は、その事故後しばらく経ってから父が知り合いに漏らした言葉だそうです。当時私はまだ大学生、父がその後どんな苦労をしたかは判っていたようで、実は知らなかったのだと思います。でも、事故があった日のこと、事故の翌日に事情聴取の為にすぐ山を降りるように警察から連絡があり、ガックリと肩を落として私に小屋を頼むといって下山していった父の姿は今も忘れることが出来ません。

 でもそんな父の想いも、『前を向いて』だったのかと知ると、とてもとても不思議な気がします。

 そんな話も交えての1時間15分、自己採点は75点かしら?…減点分は、気をつけようと思いつつやっぱり涙が出てしまった分がマイナス15点、大体時間通りでしたが最後に少々早くなってしまった分がマイナス10点。まあ初めてにしては及第点??

女性の皆さんに

2002-03-17

聴衆の皆さんは殆どが女性、30代から60代の方々でした。

農業を取り巻く情勢も大変厳しい時代ですが、「こんな時代だからこそ力を発揮するのが女性。女性は本当は強いんです。一緒に頑張りましょう。」…生意気にも、そんなメッセージとエールを送りました。

今年度も…宜しくお願いします、古崎隊員!!

2002-03-19

 頼りにしています、県警山岳警備隊・古崎隊員
「南保富士」での雪上訓練の様子 01.1.26

 1月の南保富士での訓練の後、小川温泉元湯での打ち上げ会の席上、古崎隊員から「ゆかりさん、実は昇任試験に合格しまして…」という話をお聞きしました。「それはおめでとうございます、じゃあ早速にぜひお祝いの飲み会を…」と言いましたら、古崎さん「いや、ところが、昇任したお陰で春に異動があるかもしれなくて、ちょっと気懸かりなんです」。

 古崎隊員、今まで延ばし延ばしにして来た「昇任試験」を受けて見事合格したのはとても良かったのだけど、巡査部長になるという事は山岳警備隊の中では「分隊長」という役付きになる事で、「分隊長」になると決まって殆どが異動になるという前例があるらしい。

 そんなわけで、古崎さんの人事が決まるまで暫くの間、何とも気が気でなかった朝日小屋管理人。ここ数日その知らせを、まるで子どもの試験の合格発表を待つ親のような気持ちで待っていましたが、昨日内示があり「大丈夫でした、もう1年お願いします」という古崎さんからの連絡に、「良かった〜!!」と受話器を持ちながら、誰に向かってお辞儀をしたのか(!?)思わず頭を下げていた私でした。

 昨年、管理人になって一番の心配事・懸念は、やはり遭難対策と事故防止、救助活動に関する事でした。私自身が実際現場へ出動するケースはあまり無いとしても、小屋でやらなければいけない分担・役割はかなり大きく重要なウエートを占めています。

 古崎隊員は、本当に親身になっていろいろと教えて下さいました。訓練にも「ゆかりさん、一緒に参加してみますか?」と新米管理人を誘って下さいました。お陰様で、足手まといになりながらも、現場の緊張感を実感できたり、救助用具や山道具を使用する勉強をさせてもらったりと、自分自身管理人としての自覚を高める為にも、大いに参考になりました。

 古崎隊員の「朝日岳方面」勤務も、この春からは4年目に入ります。

 まだまだ頼りない私ですが、今年度も哲也共々、どうぞ宜しくお願いします。

「山渓」の原稿書き、終了

2002-03-19

 朝日岳遠望 朝日町山崎地内から 02.3.13

 講演会とほぼ同時進行で「山渓」の原稿を頼まれていたのですが、さすがに両方一緒にという訳にはいかず、講演会を終えてホッとする間もなく、またまた机に向かってパソコンとにらめっこ。

 遅筆の私としては、引き受けた段階から少々気懸かりだったのですが、今回に限り(?)〆切り前に出来上がってしまいました。ホ〜ッ…。

 今日メールで原稿を送りましたら、編集部のMさんから無事届いた旨の返信があり、ちょこっとお褒めの言葉も添えられていたりして…、内心やっぱり嬉しかったです。

 上の部署で×が出ない限り(!)、多分5月号の掲載になる予定です。どのページに載るかって??…またその時にお知らせします。だって、ボツになったら恥ずかしいので、出てからご案内しますネ(笑)。

 今回は約3,000字弱。講演会の約14,000字の原稿書き(打ち)もあったりして、パソコンのマウスを触る右手首が少々「腱鞘炎」気味です。

 でも終ってホントに良かった〜〜!!