小屋番日記 2003年08月

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2003/08/01  事故発生!!

 朝日平のヘリポートで古崎分隊長をピックアップし、
        そのまま現場に急行する富山県警ヘリ「つるぎ」

 今日の午前中朝日岳周辺で事故が発生し、小屋の関係者も半日バタバタしました。
 昨日朝日小屋にお泊りになった5人グループの女性リーダーが蓮華温泉へ下山中、八兵衛平から五輪尾根の下り、樹林帯の中の木道で足を滑らせて転倒、同行の方が携帯電話の通じる場所まで移動して連絡して来られて、朝日小屋に第一報が入りました。
 すぐさま入善警察署と連絡を取り、現場に向けて哲也と孝太が出動。週末の警備の為上山中の古崎分隊長(その時は未だ恵振山5合目を通過中)も、大急ぎ(本当に走って登って来られました)で朝日小屋に向かって駆けつけ、その後現場へ急行するという態勢が取られました。
 ガスで周りの視界が50〜100mという中、人力での搬送も予想されましたが、一瞬の晴れ間をついて県警ヘリ「つるぎ」が出動。そして昨年まで朝日岳方面遭対協の隊員だった哲也の的確な誘導や、偶然居合わせた長野遭対協の常駐隊員の方の協力などもあり、間一髪ヘリコプターでの吊り上げ(金山式バンドを使用)に成功しました。
 現場では捻挫だと思われた負傷者の怪我でしたが、病院に収容後全治2ヶ月の骨折と判明しました。
 
 哲也と孝太がパーティーの残りのメンバーに付き添って小屋に戻ったのは、午後の3時前。哲也と孝太が抜け、他のメンバーも大変だったと思います。私は私でずっと無線や電話での連絡に追われ、週末の混雑と重なって、小屋の中はしばらくバタバタしました。
 
 昨シーズンは7月中に木道での転倒事故が続発しましたが、今年は事故や遭難がなく(正確には2件ほどいろいろありましたが)安心していた矢先の今回の事故です。
 ホンの少しの不注意や油断も、山では大きな事故に繋がる場合があります。注意しても、し足りないということはないのかもしれませんネ。
 

2003/08/02  忙中閑あり…「食事」編

 夕陽を見ながら、外で楽しく夕食の時間    03.7.31

 『ゆかりさん、今日の夕食は外でしてもイイですか!?』
 7月31日の夕方、その日はみんなが頑張って早目にお客様のお夕食が全て終わり、お弁当も作り終えて明日の朝食の用意も整って、さあそろそろ身内のご飯…と思っていた頃、厨房から誰かが私に聞きに来ました。
 「えーっ!?」と言いつつも、ソワソワしているみんなの様子に私も即答・OKせざるを得なくなりました・笑。
 そうなんです、ピクニック気分での外での食事は誰だって楽しみですし、特に夕焼けを眺めながら外でみんなで食べる食事は、そんなにご馳走がなくたって、嬉しくてしょうがないのでしょう。
 31日は、北又から山ちゃんとひろクンがそれぞれ30キロ近い荷物を“ボッカ”して来ましたし、哲也とひとほが鉢ヶ岳の巻き道まで行って一日掛かりで作業をして夕方やっと戻って来たのです。そして残ったメンバーも、留守を預かってそれぞれの持ち場で大奮闘しました。
 そんなことがいろいろあって、アルバイトのみんなのチームワークも良くなり、仕事もスムーズに捗るようになって来ました。つい2週間前までは全く知らなかった者同士が、狭い小屋の中で一緒に働きながら、寝起きを共にし、そして同じ食卓を囲んでいます。その連帯感は、ホント見ていて気持ちがいいですネ。
 私達がワイワイとやっているのを見ていたお客様が、「いいねぇ、若い子達の嬉しそうな顔は!」と話していらっしゃいました。
 この若い力で、朝日小屋は8月も頑張りたいと思います!!
 

2003/08/02  忙中閑あり…「遊び」編

 今日の午前中、休み時間に

 今朝は、お客様の朝食を早朝4時半からお出ししました。
 昨日は週末で人数も少し多目でしたし、皆さん早くから食堂前に並ぶということでしたので、みんなが話し合って朝は3時半に起き、朝食はいつもより30分早く始まりました。
 そんな疲れているだろう中でも、今日の午前中の休み時間には誰が言い出したのか『朝日小屋大縄跳び』を決行。パトロールに入山中の古崎分隊長も加わって、それはそれは楽しそうでした。
 山の上では、「何でも遊びに換えてしまう」そんな不思議な力が必要なのかも!?…笑

2003/08/04  『雪倉岳避難小屋』の利用についてのお願い

 雪倉岳避難小屋のトイレ・新品の便器    03.7.31
   
 先日、哲也とひとほが鉢ヶ岳まで作業に行った時に、雪倉岳避難小屋のトイレの便器を新しい物と交換して来ました。利用される方々には、くれぐれもキレイに使って頂くことをお願いいたします。
 
 さて、雪倉岳避難小屋の利用について登山者の皆さんにお願いいたします。
 
 この避難小屋は、建てたのも所有しているのも富山県であり、私(朝日小屋管理人)がその管理を委託されているものです。その昔には、アルバイトの学生を交代で“派遣”していたこともあります。
 そこでこの建物の利用についてですが、もちろん公の建物で避難小屋ですから、登山者の皆さんには有効に活用していただく事を希望します。実際、白馬岳〜雪倉岳〜朝日岳の長い縦走路の途中に、あのような避難小屋があることは、登山者の皆さんにとっては誠に有り難いことだと思いますし、万が一の緊急避難の場合には大変心強いのではないかと思っています。
 雪倉岳避難小屋は、その宿泊についての利用目的としては『あくまで、緊急避難用の建物である』ことを強調しています。
 一方で近年この建物を、『初めから、簡易宿泊所として利用する目的で泊まる。あるいは、初めからその予定で山行計画を立案する』登山者の方がいらっしゃる事を耳にします。時々電話でのお問い合わせを頂くこともあります。
 しかし、ご存知の方も多いと思いますが、雪倉岳避難小屋はそれ程大きな建物ではありません。入口に1畳程の土間があって、半畳程度のトイレがすぐ奥にあります。勿論、小屋の中に水場はありません。寝泊りできる場所としては板の間が2つありますが、それ程広いとはいえません。
 その狭い避難小屋を、初めから宿泊施設として利用する目的でいらっしゃる方達が数パーティーもいたとして、もしもの場合に緊急避難してきた登山者の皆さんと一緒になった時には、狭い小屋の中が混雑し大変なことになるのは明らかです。
 
 また私が一番懸念するのは、避難小屋を初めから利用する目的の方々の山行計画です。
 中部山岳国立公園内及びその周辺地域においては、各利用に当たっての厳しい制限がされていることは皆さん周知のことですが、特にキャンプは、指定されたテント場以外での「指定地外幕営」を厳禁しています。
 それは、貴重な高山植物をはじめとする「自然の保護」を目的としてはっきりと定められています。
 しかし、どうも雪倉岳避難小屋を初めから宿泊予定地として行動されている方々の中には、指定地外での幕営を“平気”“許される”と思っていらっしゃる方もいるのではないかと思われるような節が時々あります。
 例えば、白馬連山を縦走し栂海新道で親不知までを貫ける場合、村営天狗山荘付近で幕営した場合、次は白馬岳のキャンプ場ではなく雪倉岳避難小屋泊まり。するとその次は、時間的にも短いので朝日小屋のテント場まで降りて来なくても、そのまま朝日岳山頂を通過して黒岩平付近での「指定地外幕営」となります。
 栂海新道の黒岩平付近はもちろんのこと、白馬岳・雪倉岳・朝日岳周辺には、大変貴重な高山植物が何処と言うことなく一帯に残っていますので、「指定地外幕営」はくれぐれも厳禁です。
 
 また時々お問い合わせの中で、「白馬岳から朝日小屋は長いでしょ!?だから途中で泊まりたいと思って計画しているんだけど…」というようなお話もあります。
 しかし、“1泊2食お弁当付き”の小屋泊まりのお客様が、行程が長いというだけの理由で避難小屋に宿泊される場合、シュラフの他にも、ガスやコッヘルなどの燃料や道具、食料等など、一式を担いで行動するというのは初めから無理ではないでしょうか。
 それなら、夜明けと共に行動し、コースタイムの1.5倍位の行動時間をみていらっしゃるのが賢明だと思います。それでも白馬岳を早朝5時前に出発すれば、皆さん(遅くとも)大体3時過ぎ〜夕方4時には朝日小屋に到着されているのですから。
 
 また、雪倉岳避難小屋の前及びその付近では、幕営は禁止されています。ですから、「小屋が人でいっぱいだったから、その前でテントを張りました」ということが無いよう、重ねて「初めから宿泊場所として予定する」ということがありませんよう、よろしくお願いいたします。

 最近の山岳雑誌の中で、「避難小屋利用で、快適な山歩きを」というような記事を見かけて、雑誌社の方に“文句”を言ったことがあります(苦笑)。 
 ハイシーズンの山小屋での超混雑を避けたいのは、誰だって同じです。でも、避難小屋はあくまで緊急避難用として利用されるよう、お願いいたします。
 朝日小屋から雪倉岳避難小屋は遠いので、頻繁に行って清掃したりということはかなり難しいのですが、出来るだけ管理も徹底したいと思っていますので、登山者の皆様のご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2003/08/05  「蓮華鉱山道」について

 鉱山道の鉢ヶ岳分岐点    02.9.10  

 3日(日)に蓮華鉱山道を歩いたシュンちゃんから電話が掛かって来ました。「ゆかりちゃん、鉱山道行って来たよ!」…そういえば、山の歌さんからも掲示板に書き込みがありましたネ。
 昨年秋にこのルートを歩いている私ですが、この時期の、お花が咲き始めたばかりの静かな鉱山道を歩いてみたいとの想いは強く、正直言って、近くに居るのに(?)行けない私にはとても羨ましかったです・笑。
 
 ところで、蓮華鉱山道についての現在の情報がシュンちゃんから入りましたので、少しお知らせしておきます。
 元々このコース(蓮華温泉〜鉢ヶ岳分岐)は、歩かれるお客様が極端に少ないルートです。昨年9月の管理人日記にも書きましたが、いわゆる一般ルートではあるかもしれませんが、しかし誰でもが行けるコースではないように思われますし、「健脚向き」であり、また雪融け直後にはルートが不鮮明な箇所もあります。
 今回シュンちゃん達が歩いた日曜日は、お天気も良く視界良好、ベンガラなどでマーキングしてなくても道に迷う事もなく歩けたとのことでした。
 シュンちゃんと一緒に何度か他の山を歩いている私、彼がどれ程の“実力の持ち主”であるかは、一応分かっているつもりです。もちろん地図も読めれば、コンパスを頼りに歩く事も出来るシュンちゃんの話に拠るところの、現時点での鉱山道の様子及び彼の感想ですが、
※ 20〜30mの距離での雪渓のトラバースが、3〜4箇所残っている。
※ 好天で視界が良好の場合は残雪があっても大丈夫だが、ガスったり雨が降ったりした場合には道迷いの不安も。
※ トラバースする箇所の斜面がかなり急に切れ落ちていて、尚且つ登山道の地盤が軟弱であり、また道幅が極端に狭い。
※ 行程がとにかく長い。健脚のシュンちゃん、山の歌さん、茜パパ・ママその他のメンバー(実はこのメンバー、とにかく強い!)でも、蓮華温泉〜鉢ヶ岳分岐までの往復だけで9時間以上かかっている。
※ 特に今の時期は、単独での行動は避けたほうが無難。

 そしてシュンちゃんが言いました。
 「このコースを楽しもうと思ったら、時間も掛かるし体力的にも、何処の入・下山ルートに使うというよりも、純粋に蓮華温泉〜鉢ヶ岳(雪倉岳)を歩いたほうがいいんじゃないかなぁ…」
 もちろんいつも話している通り、山は各人の責任ですし、各人の実力次第です。ですから、決して一概に「鉱山道は大変なルートです」とは言えません。しかし各ルートをコースタイム以下で歩くことが出来るような方でなければ、朝日小屋から一気に鉱山道を下りて蓮華温泉まで行ってしまおうか(逆コースも同じ)ということはかなり難しいように思われます。ただし、雪が殆ど融けてしまう秋は状況もまた違うと思いますが、時間が掛かることに変わりはありません。
 
 「静かだって聞いたし、荒らされていないからお花が綺麗でしょ!?」
 …それだけの考えでは、残雪の多い今年の、今の時期の鉱山道はかなり難しいということをご承知願いたいと思います。
 


2003/08/06  茜ちゃん、上高地から日本海・親不知へ!!

国際基督教大学ワンゲル部のステキな仲間達  朝日平で   

 「ゆかりさ〜ん!」「えッ、茜!?」
 昨日のお昼過ぎ、大学のワンゲル部のみんなと一緒に、去年のアルバイトの茜ちゃんが朝日平のテント場に到着!
 茜ちゃん本人から掲示板への書込みもありましたが、彼女はとうとう日本海まであと2日という朝日小屋までやって来て、陽に焼けたとても元気そうな顔を見せてくれました。
 7月22日に上高地から入山、約2週間かけて縦走して来た国際基督教大学ワンゲル部の面々。
 もちろん、今までにも様々な皆さんが同じルートを貫けていらっしゃいますし、その度に「スゴイなぁ!」と感心するのですが、今回は『あの、茜ちゃんが…』と思うとホントに何だか特別の想いがあります…。
 去年の8月下旬、アルバイトのみんなが2班に分かれて白馬岳まで1泊で遊びに行きました。茜ちゃんは孝太の班だったのですが、強風と激しい雨の中、大変な目に遭いながら白馬岳まで往復して来ました。その時の諸々を思い出すと、今でも彼女がワンゲル部に入ったのは不思議としか言いようがありません。
 とにかくフツウの女の子で、決して“山女”ではなかった彼女が、朝日小屋での経験を生かして(?)今年の3月に大学のワンゲル部に入部したと聞いた時には「エ〜〜ッッ!?」とビックリしました。
 そしてその茜ちゃんが、部の夏合宿で上高地から縦走して来るとの連絡を受けて、まるで本当の親のように心配していたのですが、ここまで立派に歩いた彼女の姿に私自身が感動しました。
 男子4名・女子4名のワンゲル部の仲間も、それはそれは爽やかな若者達ばかり!!今日は一日停滞して、小屋の手伝いもしてくれました。
 縦走中の行動を聞くと、毎日早朝3時起き・4時出発・夜7時就寝というまさに「早発ち早着き」の山歩きの鉄則を守り、全員くたびれた様子もなく元気いっぱいの若者達・8名。
 「ステキな仲間達が支えてくれて良かったネ!最後はチームワークだよ!」と言うと、茜ちゃんも感慨深げでした。
 日本海での“ダイブ”を叶えるべく、残り2日間、頑張って下さい!!

2003/08/09  台風10号の影響

 風が強くなる前に、大急ぎで全部の囲いを    03.8.8

 大型の台風10号の影響は全国的に被害甚大だったようですが、皆さんの地方では如何でしたか?
 心配した皆さんからも、お電話やメールを頂き有り難うございました。
 只今の時刻、午後5時半。午後からは強い雨がずっと降り続いていますし、今は風もかなり強くなって来ました。
 台風が直撃した北陸地方ですが、朝日岳周辺の山岳地帯では昨晩からかなり強い風が吹き荒れました。
 昨日は午前中からいろいろと「台風対策」を施しましたが、夜7時前の気象情報を聞いているうちに「ゆかりさん、小屋閉め用の囲いした方がいいんじゃないですか!?」ということになり、それから男子総出で2時間近くかけて小屋と向かいのセンターに冬(夏?)囲いをしました。
 お陰様で、昨晩は夜から真夜中・朝方にかけて私なんか吹き飛ばされそうな強風が吹いたのですが、自炊室をはじめ飛ばされそうな箇所は全部補強してありましたので、“被害”はありませんでした。
 
 でも、正直言って営業的にはかなりの“打撃”を受けました(苦笑)。
 ちょうど週末でお盆前の賑わいも予想されましたが、早くから「直撃」の予報もありましたし、昨日・今日・明日と3日間の分はキャンセルが続出でした。
 まあしかし、このお天気ではやむを得ないですね。やっぱり自然の力には勝てません。

 この後、「台風一過」で青空がやってくることを願っています。

2003/08/10  小屋の中でも気を付けて!!

 今年の大好評!  朝日小屋オリジナルバンダナ

 実は。。。
 台風10号が富山県地方に最接近していた、昨日のちょうどお昼前。朝日小屋では大変な事態が起こっていました。
 8日に白馬岳からかなり遅い時間にご到着の5人パーティーがあったのですが、9日は台風が来ていたので朝日小屋で“沈殿”。県内が今まさに暴風雨域に入っていたその頃。。。
 「ゆかりさん!お客様が!!」
 見ると、足を踏み外して階段から滑り落ちたお客様の、左手の掌がぱっくり口を開けて血が出ているではありませんか!
 詳しいことは余り書けませんが、とにかく前日長時間歩いていらっしゃった疲れから、ご本人はかなり足がフラフラで踏ん張りが利かなかったようです。昨日は台風対策で冬囲いをしていたので小屋の中はただでさえ薄暗く、また日中発電機が止まっているので、かなり足元が見え難かったのもあったのですが…。
 とにかく電話で整形外科のY先生の指示を受けながら、他のお客様の協力で止血をしました。しかし、70歳を越えた年齢、朝の話し合いの時点からすでに自分の荷物も自分で持てないような状況にあって、小屋にサポートを要請されていた事を考えると、翌日の自力での下山はかなり難しいのではないかと判断されました。
 その後、県警山岳警備隊との話し合いで、風雨が少し沈静している一瞬の隙を狙って、県警ヘリ「つるぎ」が出動しました。
 今なら大丈夫と思っていたのも束の間、あっという間にガスが湧きあがり雨も強くなって来て、「いくら県警のヘリでも、もう飛べないのでは…」という悪天候の中、「つるぎ」が朝日平のヘリポートに着陸しケガ人を収容していきました。
 まさか、小屋の中で事故が発生するとは。。。
 もちろん、小屋の管理人としてはこちらの責任も免れないかもしれませんが、とにかく小屋の中でもいろいろありますから、十分気を付けて頂きたいと思います。
 行動中はもちろんのこと、特に小屋に到着されてからはホッとして身体の疲れがドッと出るのかもしれません。
 小屋の中では、ちょっとした段差があったり急な階段だったり、決して“バリアフリー”になっているわけではありませんから、私たちも出来る限りの善後策は考えていくようにしたいと思いますが、くれぐれも注意されますようお願いいたします。

2003/08/10   青空の下

 台風一過の青空が広がり、雪倉岳・白馬岳・旭岳がくっきり
 今朝は早朝の時間帯はガスッていたのですが、掃除を始めた7時頃からはご覧のような雲ひとつない青空が広がり、まさに「台風一過」。
 台風で待たされたお客様も順調に足を運んで下さいました。
 孝太とひろクンが明日の“ボッカ”の為に午後から北又へ下り、またしばらく“居候”して手伝ってくれたメグちゃんも下山しました。夕方遅くには飛び込みのお客様があって、少しバタバタしたりもしましたが、今日の仕事もようやく終わりました。
 やっぱり、青空が一番です!!

2003/08/11   みんな、スゴイ!!

 今日の『ボッカ組』は、孝太とひろクン   

           雨の中、卵その他を担いで頑張りました!
 今でも山小屋に「ボッカ」は“つきもの”だと思っている(私を含めた)朝日小屋関係者、でも昨今の各山小屋では諸々の事情からヘリコプターでの荷揚げが頻繁に行なわれているようです。
 しかし悲しいかな、あまり規模の大きくない朝日小屋では、荷揚げは(基本的には)6月中旬の小屋開けの時と、7月上旬の本格荷揚げの2回が予定されているだけです。
 昨年のように好天が続き、計算が合わなくなって(一応、全てに於いて私なりの計算はしているのですが…苦笑)いろいろ足りない物資が次々に出てきた場合には予定外にヘリを飛ばすこともありますが、そんなシーズンは稀ですね。
 今年は天候が不順で、今現在やはりお客様はかなり少な目です。でも、それなりに足りなくなってきた荷物も出て来ました。卵はもちろんのこと、自家製野菜や生鮮食品、天ぷらの材料や調味料類などなど。
 う〜ん、でもヘリを飛ばすほどではないし。。。
 昨年は7月の最盛期に遭難や事故が続発して、男の子達はそれの対応に追われてボッカどころではなく、そのうち足りない物資も次々出てきて7月末にも一度ヘリを飛ばしたのですが、今年は『朝日小屋・ボッカ組』のみんながスゴク頑張ってくれています。
 7月末の山ちゃんとひろクンのボッカを手始めに、よっしー(単独)、哲也とひとほ組、哲也の7合目途中からのボッカと続き、今日は孝太と“リベンジ”ひろクンの組が頑張ってくれました。
 北又からのボッカはかなりキツイので、いつも私としては20キロそこそこの荷物で、と思っているのですが、今年の『朝日小屋・ボッカ組』はみんな30キロ前後の荷を担いでくれています。
 8月6日には、哲也が40キロ、ひとほが35キロの荷物を担いで登って来て、みんながビックリしました。
 もちろん若いからといっても身体が一番大切ですから、管理人としては無理をさせるつもりはありませんが、でも若いからこそ頑張れるのでしょう。みんなボッカして小屋に着いた時の顔は本当に晴ればれしていますし、小屋で待っているみんなも、驚きと尊敬の笑顔で迎えています。
 
 実は…
 今日は急遽、祥慈が北又へ下がって、明日の午後からボッカして来ることになりました。今回、お客様の夕食にお出ししているデザートの「オレンジ」の傷みが早く、どうしてもお盆で忙しくなる前にボッカする必要が出てきたからです。
 少々不安そうな顔をしながらも、ひろクンから「ボッカの極意」らしき諸々をいろいろ伝授してもらって、今日の午後から彼は一人で北又への道を走り下りて行きました。
 
 苦しくて辛い「ボッカ」。でも朝日小屋の若者達は、その大変さを通して、きっと何かを掴んでくれているように思います。
 祥慈も、明日はきっと頑張ってくれることでしょう。みんなが待っています。

2003/08/13  今日はみんなで「ピクニック」!

 とってもひょうきんな3人組  

     左から よっしー・ひろクン・祥慈    

      よっしーが持っているのは、草刈り機  山頂にて
 北アルプス最北端・朝日岳の夏はとても短く、立秋を過ぎて朝晩は肌寒い風が吹いている今日この頃です。
 小屋が混雑するのも、7月「海の日」辺りから8月お盆まで。本当に一ヶ月間だけの、短い短いシーズンです。
 そんな中、そろそろアルバイト(短期)のみんなが下山する日が近づいて来ました。
 お盆の14・15日を過ぎてしまうと17日には哲也・祥慈・ひとほ、18日にはあやかが下山。そしてその他のメンバーも、最後まで残る孝太と山ちゃん以外はボチボチと山を下りる予定です。
 そこで今日は、みんなで恒例の「ピクニック」に出掛けることに。
 昨日26キロのボッカをして登って来た祥慈や、昨夜遅くなってもお着きにならないお客様を迎えに行って夜9時頃やっと小屋に戻って来て疲れているはずの山ちゃんとよっしーも参加。全員で“照葉の池”まで遊びに行きました。
 みんなで頑張って部屋の掃除を済ませ夕食の準備も少しして、おにぎりを作りラーメンを持って、さぁ出発!!
 夕食の準備に間に合うように、午後2時にはみんな小屋に戻って来ました。
 残念ながら、今日私はお留守番。。。チョッと淋しかったけれど、若いみんなの楽しそうな喜ぶ顔が見られて嬉しかったです。
 忙しい間は、どこへも遊びに出掛けられないのは、山小屋生活の“哀しい定め”でしょうかしら…私も早く歩きた〜い!!(何しろ、今年はまだ山頂へも行っていないのですから・苦笑)
 みんな、ひと夏の楽しい想い出ができたでしょうか。

2003/08/13   蓮華温泉方面の残雪状況

 吹き上げのコルから蓮華温泉方面にかけて

 「ピクニック」の帰り道、蓮華温泉方面の残雪状況をチェックし、整備をしてくるよう頼みました。
 8月のこの時期に未だこんなに雪が残っているのは、本当に珍しいことです。
 雪もかなり堅く締まってきています。朝早い時間帯や、お天気の悪い日などでは、雪が氷のようになっているようです。
 雪渓上を歩かれる場合には細心の注意を払って、くれぐれもスリップによる転倒や滑落に気をつけられますよう、お願い致します。

2003/08/14  今年は、まだまだお花が楽しめます!!

 雨に濡れて、ニッコウキスゲ

 旧盆に入ってからも何となくぐずついたお天気で、スッキリした青空が望めない予報が続いていますネ。本当に、今年は「夏」が来ないままにシーズンが終わってしまいそう。。。
 
 でもでも…朝日岳周辺では、今もいろんな花が登山者の皆さんを楽しませてくれています。
 いつもの年なら、雪融け直後から百花繚乱に咲き乱れる花たちも8月中旬になるとそろそろサミシクなってきて(もちろん、何時いらっしゃってもいろんな花に出逢えるのですが)、そのうちに初秋の花が私達の目を楽しませてくれるようになるのですが、今年はいつもの年とかなり様子が違っていて、お客様たちもビックリされています。
 お客様が口々におっしゃるのは、「本当に、未だ花はイイですねぇ。今の時期縦走路を歩いて、こんな夏の初めの花や盛夏の花、そして秋の花が一緒に見られるなんて!本当に感激しました!!」
 小屋の周りでは、今も未だチングルマやハクサンコザクラ、コイワカガミが咲いているんですョ。
 それから、イワショウブ・ハクサンイチゲ・イワウチワ・クルマユリ
・キンコウカ・シナノキンバイ・ウサギギク・ミヤマキンポウゲ・ミヤマコゴメグサ・ヨツバシオガマ・カライトソウ・シモツケソウ、ハクサンシャジン…ちょっと小屋の周りを歩いてみただけで、本当に沢山の花たちに出逢うことができます。
 前朝日岳の雪渓はこの間からの雨でかなり融けましたが、それでも未だ残っています。いつも同じ場所に咲くヒオウギアヤメは、寒かったせいでしょう、未だ草丈も短くて花も固い蕾のまま。ちょっと淋しい感じがします。
 
 せっかくの旧盆のお休みも、どうやら余りはっきりしないお天気のまま終わってしまいそうで残念なのですが、もし遅い夏休みが取れそうだという方がおいでになりましたら、こんなチャンスに朝日岳を訪れていらっしゃいませんか!?
 山は静か、小屋も静か(微笑)、そしてたくさんの花たちが迎えてくれる…チョッと贅沢な時間が待っているような、そんなワクワクした予感がしてきます。

2003/08/14   テント場の横では

 テント場のすぐ横では、今ヨツバシオガマの群落が見事です。
 
 私も少しですが、やっと小屋の周りの花を眺めてみようという余裕が出てきたようです。(苦笑)
8月15日(金) 小屋開けから2ヶ月、今シーズンの折り返し点
 今朝の朝日平
    未だ、前朝日岳には雪が残っています。
 6月15日に今シーズンの小屋開けをしてから、今日でちょうど2ヶ月。10月13日の営業終了、10月15日の小屋閉めまで、あとちょうど2ヶ月。
 今年の山小屋生活もちょうど半分が過ぎました。
 ナンダカンダ言っても、本当にあっという間の2ヶ月間でした。
 昨日と今日は、お盆休みを利用しておいでになった皆さんで小屋も少し賑わいましたが、朝日小屋の夏山シーズンは、“実質”今日で終わり。明日からは再び、平日はもちろん、週末も殆ど混まない『静かな朝日小屋』です。
 
 今朝、しばらく振りに小屋の周りを少し廻ってみました。「バンザイの丘」から小屋をぼんやりと眺めていました。
 『う〜ん、いいなぁ…(!?)』
 ゴメンなさい、自画自賛です(笑)。
 
 管理人3年目も、折り返し点に来ました。この後の2ヶ月間、まだまだ頑張ります!!

2003/08/16   新しいデジカメ

 ハクサンシャジン

   BANさんに教えてもらいながら、試し撮り
 実は…
 今シーズンの初め、新しいデジカメを買いました。
 1年目のシーズンに入る前、一番最初に何も分からないまま購入したデジカメは確かに“メカオンチ”の私にはピッタリ(?)。難しい機能はあまりなかったのですが、悲しいかな、液晶も付いていなくて困りました(苦笑)。
 去年までのデジカメはあるのですが、アルバイトのみんなが作業に持って行っている間に私が使いたい場合は、今まで都合悪い時もありました。
 そこでシーズン初めに、BANさんお薦めのデジカメを購入。
 結構「先行投資」でした(爆笑!)
 でもホントに「メカオンチ」の私は、説明書をじっくり読むのは苦手。読んで理解するのはもっと苦手。
 で、今日まで『使わなくちゃ、上手くならない』と思いつつも、忙しさに託けてなかなか新しいデジカメを使うことがなかったのです。
 今日、BANさん一家が北又から遊びに来てくれました。夕方、ちょっとヒマを見つけてBANさんにデジカメの使い方講習を受けました。
 今まで気になっていた点を聞いて、特に花を撮る場合に便利な機能もチェック。その後外に出て、少し実地で写してみました。
 
 恥ずかしくて「メカオンチ」の正体をバラせなかったのですが、きっとこれから、時間を見つけて新しいデジカメの使い方が上達するよう、頑張ります!!

, 2003/08/16    夏の想い出

 今日もピクニック、水平道を小桜ヶ原へ

 今日も午前中の仕事が終わってから、若い子達はピクニックへ。
 水平道を歩いたことがないという子がいたので、お弁当を持って小桜ヶ原まで行って来ました。
 白馬山荘から移動中のグリーンパトロール、クーさん・カンさんも合流して記念撮影。ひと夏のステキな想い出ですネ。
 我が家の二女・三女・四女も一緒でした。
 
 若いって、ホントに素晴らしい!!

2003/08/17    「夏」の終わりを感じて。。。

 みんなで食べた手作りケーキ   
  左・孝太のかぼちゃのタルト  右・はるかの白桃のショートケーキ

 今日は、哲也・祥慈・ひとほ・はるか(二女)・かなえ(三女)・結(四女)と、“週末従業員”の由起子さんが冷たい雨の中を下山。
 
 朝日小屋の繁忙期は、ホンのひと月。みんなが仲良くなって、気心が知れてきたと思ったらもうお別れです。
 今日は朝の掃除が終わってから、孝太とはるかの手作りケーキで“コーヒータイム”、その後全員で記念撮影をしたり、「人間ピラミッド」をやってみたり、「社長賞争奪・大腕相撲大会」に興じてみたり…と、短い時間で別れを惜しむように楽しい時を過ごしました。

 雨風の中、帰って行く7人を見送りながら、「夏」の終わりが近づいた淋しさを感じました。

2003/08/20    沢登りの登山者が、行方不明に…

 本当に久し振り、今日の夕焼け

 掲示板にも情報が載っていましたが…、
 
 沢登りの登山者が1名行方不明になっており、昨日から県警山岳警備隊と朝日岳方面遭対協の救助隊員による捜索が始まっています。

 関西地方在住の56歳・男性が、13日に単独で相又谷から入り、吹沢谷〜黒岩平〜朝日平〜小川温泉のコースで16日に下山予定でしたが、予定日を過ぎても帰らず捜索願が出されました。
 昨年9月に、警備隊の古崎分隊長はじめ救助隊のメンバーが同じルートを歩いて朝日小屋に辿り着き、かなり大変だったと聞かされています。
 またこのお盆の同じ頃に、救助隊の谷 靖夫さんが同じルートを歩いておられるのですが、今年は一般登山道同様、沢・谷筋にはまだかなり多くの雪が残っており、スノーブリッジもとても危険な状態だったと話していらっしゃいました。
 「相又谷」は、それ程“難しくはない”という話もありますが、最近は沢を詰めて黒岩平へ出る場合には、「北又谷」の本流からの入渓が一般的になっており、「相又谷」は最近は釣り客の他には地元の人たち以外にはあまり入らない所で、ルート上には「ナタ目」の痕くらいしか目印が残っていないそうです。
 今の時期、行き慣れている人たちでも迷ったり危険と判断するような、あまり大勢の人が入らない沢へ、しかも単独で入渓したということで、当初の登山計画に無理があったのではないかとも考えられています。
 また運悪く、このお盆の14・15日は強い雨風の悪天候に見舞われていますので、雪融けの水が重なって水量もかなり多く、行方不明者の安否が気遣われています。

 昨日から、県警山岳警備隊の古崎分隊長・谷口隊員、救助隊の谷・大和両隊員が黒岩平をベースに、空からのヘリコプターによる捜索と地上からの捜索を併行して行なっています。
 
 私の亡父でしたら、所属していた山の会の皆さんとよくそのような沢歩きをして同じコースも歩いていたようですが、私ときたら沢の名前や話しを聞くばかりで、残念ながら実際には歩いたことのないルートです。
 朝日小屋からは、いまのところ「人的・物的」応援体制は何もしておりませんが、遭対無線での中継や電話でのやりとりが朝から夜まで続いていますので、私がバタバタして小屋の中も何となく落ち着きません。

 捜索活動が進み、行方不明者が無事発見されますよう、関係者としても祈るばかりです。

2003/08/21    遭難者、自力下山!!

 ハクサンイチゲ     03.8.15
  今年は未だ、花のデジカメ写真をなかなか撮りに行けなくて…

 今日の午後、沢登りで行方不明になっていた登山者が、無事北又小屋へ自力下山!!

 19・20日の両日に引き続き、今日も早朝から空と陸からの捜索活動が続いていました。 
 午前中には遭難者は発見できず、午後から今後の捜索方針を関係各方面と打ち合わせしていた最中、北又小屋から朝日町役場に「釣り客からの有力情報」が飛び込んで来ました。
 その後、午後2時20分頃、遭難者本人が北又小屋に自力下山して来たことが入善警察署により確認されました。
 本人はケガその他はなかったもようですが、3日間近く何も食べていなかったとのことで衰弱もしており、北又小屋から救急車で病院へ搬送されました。
 遭難前後の状況など、詳しい話は本人の回復を待って事情を聞くことになるようです。
 
 何はともあれ、行方不明者が無事だったことで、私たちもホッとしました。
 皆様にも、いろいろご心配頂き有り難うございました! 
 そして関係各方面の皆様、本当にご苦労様でした!!

 とり急ぎ、ご報告させて頂きます。

2003/08/22    捜索活動「ウラ話」・その1…“警備隊”編

 夕焼け前   遭難現場近くの初雪山などの山並み

 今回の朝日岳周辺の沢での遭難では、行方不明者が無事自力下山し、捜索活動は終了しました。関係各方面の皆さんの多大な御尽力に、小屋の管理人としても感謝しているところです。

 今回の捜索活動に当たっては、県警山岳警備隊と朝日岳方面遭対協の救助隊が陸と空からの懸命の捜索を3日間に亘って続けました。
 その様子を全部お話することは出来ませんが、現場と関係各機関との無線中継を行なっていた朝日小屋でも、現場最前線での状況が逐一届いていた分、緊迫した雰囲気が漂っていました。

 今回は、21日午後2時20分頃に遭難者本人が北又小屋に自力で辿り着いたのですが、その約1時間前の段階では空からも陸からも行方不明者は発見できず、午後からのヘリコプターの捜索範囲をどの辺りに絞るかが検討され始めていました。
 (ヘリからの捜索を遭難者本人は知っていたそうですが、残念ながら、手を振ったり合図をしたりする状況にはなかったようです)
 遭難現場付近に詳しい遭対協の谷口邦夫隊長が、役場で指揮に当たって居られたわけですが、隊長自らヘリコプターに乗り込んで捜索を開始しようとしていた矢先の「無事、自力下山」でした。
 
 さて、行方不明者の方が病院に搬送され、テレビでは捜索活動が終了したというニュースが流れていたその頃、まだまだ“苦闘”は続いていたのでした。
 
 実は…

 所轄の入善署によって、北又小屋へ辿り着いたのが遭難者本人と確認され、捜索隊の引き上げが指示された時、古崎分隊長と谷 靖夫隊員は北又谷出合い近くの「吹沢谷」の中でした。警備隊の谷口隊員も「黒岩谷上部」を捜索中。
 その後の予定では、ヘリコプターで捜索隊員のピックアップがされ、夕方までには下界に戻って、遭難者の無事とそれぞれの労をねぎらってホッとしているはずだったのですが。。。

 夕方には現場付近を濃いガスが覆い、ヘリコプターが進入出来なくなってしまいました。
 警備隊の古崎分隊長と谷口隊員はヘリコプターに搭乗し損ねてしまい、B.C.を張っていた黒岩平付近へ戻って、その晩は一度撤収したテントでもうひと晩泊まらなければならないハメに。。。

 古崎 「お〜い、何処だ!?」
 谷口 「こっちです!」
 古崎 「何処よ!?」
 谷口 「今、迎えに行きます!」
 谷口 「真っ直ぐに登って下さい!」
 古崎 「濃いガスで、足元しか見えん!」
 谷口 「あッ、水溜りにハマリマシタ!!」  
  (後で聞くと、谷口さんは太腿までハマッテしまって、エライことだったそうです)
 谷口 「見えました!!」
 古崎 「全然、見えん。。。」
 谷口 「声が聞こえます!」
 古崎 「あぁ、離れて行った。。。」

 先にB.C.に戻った谷口隊員が、濃いガスと闇夜で一寸先も見えない中、夜7時を過ぎてやっと沢から稜線近くへ上がって来た古崎分隊長を迎えに出た時の様子です。
 (この無線でのやり取りの他にも、二人は大声で叫び合っていたそうです)
 両名が合流するまで、約20分。そして無事B.C.に戻ったのは午後7時35分。
 その間、無線を全て傍受していた朝日小屋ではハラハラドキドキ。「只今、両名合流しました!」との無線を聞いて、思わず小屋のアルバイトみんなから拍手が起こったくらいです。
 闇夜の濃いガスの中の怖さも知っているだけに、「まさか、古崎さんや谷口さんに限って二重遭難なんてことは…」と思いつつも、やっぱり少し心配しました。

 そして今朝9時半過ぎ、古崎分隊長と谷口隊員が入善署に戻られて、ようやく今回の捜索活動は全て終了したのでした。

 古崎分隊長と行動していた谷 靖夫隊員からも少し話しを聞いたのですが、丸3日間、一体遭難者は何処で迷ったのか、あるいはどういう状況になっているのか、安否を気遣いながら、自らも危険な目に遭いながらの捜索活動だったようです。
 谷口隊員にあっては、黒岩谷上部での必死の「ヤブこぎ」もあったようです。無線を通して「ハーッハーッ。。ゼーッゼーッ。。」という息遣いが聞こえてきました。
 
 現場に出動した皆さんにあっては、いつもながらの大変な、現場での捜索活動。
 そして関係各機関においては、迅速かつ的確な状況判断と諸々の準備と作業。

 いろいろありましたが…とにかく、遭難者の方が無事で何よりでした!!
 皆様、本当にご苦労様でした!!

2003/08/24    淋しくなりました。。。

 夕陽に照らされて  朝日平から雪倉岳・白馬岳を見る  03.8.23

 23・24日の週末は、このひと月の間ずっと好天を待ち続けていらっしゃったお客様が訪れて下さって、夏の終わりの朝日小屋も結構賑わいました。
 週末従業員の由起子さんをはじめ、私の高校の同級生のU君達のグループや、石川県からのお手伝い・亀ちゃん達、そして山の歌さんご夫妻…等など、親しい仲間も集まって来て、ワイワイと皆さんで小屋の仕事を手伝ってくださいました。

 そして今日の日曜日、アルバイトのよっしーと真理ちゃんの二人がいよいよ下山。
 お手伝いの皆さんももちろん、明日からのそれぞれの仕事の為に下山です。
 
 小屋に残っているのは、孝太・山ちゃん・ひろクン、そして私。

 淋しくなりました。

 短い「朝日小屋の夏」も、そろそろ終わりです。

2003/08/24    新聞に載りました!

 ハクサンコザクラ   photo by toshiki

 今日の午前中、愛知県に住む旧くからの知り合いのマッチャンから電話がありました。
 「社長(若い頃の知り合いは、私をこう呼びます・笑)、新聞に大きく出ていたョ!」
 そうです、今朝の中日新聞の文化欄『彼女達のストーリー』というコーナーで、私が取り上げられていたらしいのです。
 マッチャンが、その後ファックスを送ってくれました。

 先日、中日新聞の本社・文化部からIさんという記者の方が、わざわざ朝日小屋まで取材に来られて、(そういえば)「24日・日曜日の朝刊に載せさせてもらいます」と言われていたのをウッカリ忘れていました。

 富山版には載っていなかったようですが、東海地方、それから松本の方でも掲載されていたらしいです。

 残念ながらファックスでは、「肝心の」写真の部分が良く分からなかったのですが、果たして早朝の寝ぼけ顔の写真だったようで、かなり心配。。。(苦笑)

 …ということで、少々恥ずかしいですネ。
 …とりあえず、ご報告まで。

2003/08/27    今から、白馬岳へ!!

夕焼け   03.8.23

 今から、白馬岳へ行って来ます!!
 詳しい事は帰って来てから報告します。
 では!!!


白高沢の橋について

 昨日の午後、蓮華温泉の田原さんから連絡があり、白高地沢の橋が流出しているようです。
 詳しい事は、今朝やまちゃんとひろクンが現地へ出かけましたので、帰ってからになります。
 今週末に蓮華温泉方面からの登山を予定していらっしゃるお客様は、朝日小屋にお問い合わせ願います。

2003/08/30    行って来ました、白馬岳!!

 白馬岳山頂   03.8.27

 帰ってからの報告が遅くなり、ゴメンなさい。
 出掛けにバタバタと書いていった通り、27日〜1泊2日で白馬岳へ行って来ました。
 
 今回の白馬岳行きは、朝日岳〜白馬岳に至る登山道や周辺の状況調査が目的でした。
 同行は、朝日岳方面遭対協・救助隊長の谷口邦夫さん(大蓮華山保勝会・副会長)と、阿曾原温泉小屋のオーナー・佐々木 泉さん(元富山県警山岳警備隊員)。
 実は、来年以降場合によっては実施されるかもしれない朝日岳周辺の登山道整備及び周辺の環境整備事業の為、その状況を泉さんが事前に現地調査し把握される目的で、26日に北又から入山されました。また、谷口さんもその立場・役職上一緒に上って来られて、泉さんとの久々の対面。
 今シーズンになって、未だ朝日岳の山頂までも行っていなかった私。果たして健脚のお二人と同行できるかかなり心配でしたが、いつもは9月にならないと行けない白馬岳に8月中に行ける“チャンス”でしたので、どうでも連れて行って欲しいとお願いしました(笑)。
 前日は、谷口隊長と泉さんを迎えてのささやかな“白馬行き・前祝い”の宴会、そしてそこへ飛び込んで来た「白高地沢の橋流出」への対応と段取り。
 27日当日は、白高地沢へ状況把握に行く山ちゃんとひろクンを送り出し、諸々の準備をしていたら、かなり遅い出発となりました。
 しかし、心配していた天候も何とか“味方”してくれて、それはそれは楽しい山行になりました!!
 入善警察署時代に山岳警備隊員として朝日岳周辺のパトロールの任に当たっていらっしゃった泉さんですが、朝日岳へは15年ぶり。もちろんご自分の山小屋に入ってしまえば忙しいし、いろいろ活躍しておられる方ですから、泉さん曰く「久し振りにこんなゆっくり“山”歩いたじゃ!楽しいのぉ!!」
 雪が融けた後からお花もまだまだかなり咲いていましたし、また雲の切れ間から山並みを眺めることもできました。山のこと、登山道のこと、小屋のこと、花のこと…お喋りしながら3人でのゆっくりした登山は、「4ヶ月振りの山歩き」を心配していた私も辛さを忘れてしまうくらいでした。
 また白馬山荘では、支配人の若林さん他、偶然登って来られていた今年の白馬常駐隊の皆さんや、カメラマンの竹内真一さんや高橋 修さん達を交えての「交流会」(!?)。

 山に抱かれて、花たちとの出会い、人との出会い…いろいろ成果のあった、今回の白馬岳行きでした。

2003/08/30    白高地沢の橋が架かりました!!

 立派に架かった橋  03.8.29

 25日夜半から26日にかけて降った大雨で流されてしまった白高地沢の橋ですが、昨日復旧しました!!
 
 29日は、富山県から私の夫を含めた建設作業員の方々6名、小屋からは山ちゃんとひろクンが行って、総勢8名で作業が進められました。
 お陰で、仮橋ではありますが、以前にも増して立派な橋が架けられました。
 今回は、白高地沢付近では川の流れが変わってしまうくらいの大きな雨が降ったようです。橋は土台から全く崩壊してしまい、また一本だった川が、二本になっていました。
 白高地沢の橋は、朝日小屋〜蓮華温泉の登山道の中でも重要なポイントですから、朝日小屋としても素早い対応が迫られましたが、無事に復旧させることが出来てホッとしています。
 6月下旬から7月中旬までの梅雨の時期ならともかく、8月末のこの時期に頑丈に架けたはずの橋が流されてしまうくらいですから、山の、沢水の驚異を感じてしまいました。
 年間1,000人以上の登山者が通る登山道で、毎年繰り返される事態に、早い「永久橋」の建設が待たれるところです。


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