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天候を気にしながら、急ピッチで作業が進む
2日に予定していて、順延していたヘリコプターでの荷揚げがようやく完了しました!!
終わってみれば、今日の天候は午前中のわずかな時間帯に晴れ間があっただけで、荷揚げが終了した時点であっという間に天候が悪化し、その後は日没まで濃いガスの中でした。
とにかく…ホッとしました。

小屋の目の前での、荷降ろし
実は当初の荷揚げ予定だった2日、そして翌日の3日は梅雨時の貴重な晴れた日でした。
「今回も、さすがゆかりちゃん!!」
(決して自惚れているわけではありませんが…)と、みんなにびっくりされる位、幸運に恵まれたはず…でした。
ところが、6月27日辺りからそれまでの1週間に大雨が降り続き、ヘリコプターの運行予定も大幅に狂ったとかで、とにかくヘリの機体の都合がどうしてもつかない!、ということになってしまいました。
お天気が悪いのならば諦めも付くものを、あんなに山がはっきり見えていたのにみすみすそのチャンスを逃してしまうのは、本当に心が落ち着きませんでした。。。
仕入れた野菜がどんどん傷んでいく、これ以上日数だけが経過したら何箱もの玉子はどうするの、平日に動いてくれる人手を確保するには…等など、悩みは尽きませんでした。
幸いにも、5日の夕方に4便だけ飛ぶことができ、今朝は6時から2時間余りの作業で終わることができました。
それにしても、ヒヤヒヤドキドキ続きの1週間でした!!

何故かしら、ここでも記念撮影 連絡所にて 05.7.4
ヘリコプターが上がるまでの数日の間、笹川の連絡所はちょっとした“合宿所”となっていました。
2日のヘリで一緒に行く予定にして県外から集まって来て、ヘリが飛ぶまで連絡所に泊り込んでいたアルバイトの悠くんと真知子ちゃん。
連日のように、荷揚げの人足や段取りを心配して連絡を取ってくれた、昔のバイトのサワやカズキ。
急遽使用することになったヘリポートの草刈りまで手伝ってくれたり、トラックの手配などでお世話になったBANさん。
毎回の荷揚げの度に仕事を引き受けてくれ、今回は小雨の降る中、ヘリポートでの荷造りを引き受けてくれたシュンちゃん。
みんなの食事の心配をしたり、山に上がった後の連絡所の後片付けなどに心を配ってくれたひろみちゃん。
今年も手伝ってくれる予定のリュウジや、去年のバイトのオグラ。
なぜか私を「お母さん!」と呼んで、なついてくれた(!?)紙漉き職人のカワハラ。
そして、娘たち。
まだまだ、助っ人板さんや、週末従業員の美枝さんや由起子さんたち。
なかなかヘリが飛ばないのを心配して、電話やメールで連絡してきてくれた友人や知人。
みんなに助けられ、支えられていることを実感した毎日でした。

お客様をお迎えする、ここが受付
今年の北アルプスは残雪が多い、という情報が早くから流れ、実際6月中旬の北アルプス北部ではお花の開花も昨年と比べて2週間近く遅れているようでした。
お天気や残雪の情報を元に山行きの予定を慎重に考えていらっしゃる皆さんの、今年の出足はやはり少し遅いように思います。
しかし、7月中旬からは、そろそろ今の時季の残雪の山も楽しめるようになると思います。
今日は、山開き以来今シーズン初めての“純粋な”お客様が2パーティーお見えになりました。
昨日北又へ下山したテッチャンは、今日は朝日岳方面遭対協の夏山事前パトロールに同行して、蓮華温泉から白馬大池・小蓮華岳経由白馬山荘泊り。
富山県警山岳警備隊と遭対協の一行は、明日は登山道の点検と整備、マーキングなどをしながら鉢ヶ岳から雪倉岳を越えて、朝日小屋に到着する予定です。
新人バイトのまちこちゃんが、「お客様がいらっしゃると、やっぱり嬉しいですネ!!」と、可愛らしいことを言ってくれました。
いよいよ、夏山本番が始まります。

雲海の中、浮かぶ山は初雪山
6月27日から降り続いた雨の影響が、いろいろな所であるようです。
朝日岳周辺の、今日の夕方現在までの情報です。
1.北又の林道について
湯の瀬〜北又の町道(林道)の途中では、6月末の大雨で倒木や土砂崩れが発生し、途中から通行止めが続いています。
(今日の北又からの10名パーティーは、タクシーが途中までしか入らなかったので、林道を2時間近く歩かれたそうです)
しかし、現在土砂や倒木の撤去作業が行われている最中で、来週早々には北又小屋までが全線通行可能になる予定だということです。
2.白高地沢の橋について(蓮華温泉方面)
今日の夕方、糸魚川市役所の担当者から連絡がありました。
それによりますと、今シーズン糸魚川市役所で架けることになっている白高地沢の橋ですが、先日来の降雨で作業も延び延びになっているようです。
昨日請負業者が現場まで行ったのですが、昨日は雷も伴う大雨で作業が出来なかったとのことです。
また、今日も作業は行われていないということですが、11日の月曜日に橋架けが予定されており、来週早々には架かるだろうということでした。
北又の林道については、朝日町役場か朝日小屋、あるいは北又小屋にお問い合わせください。
また白高地沢の橋については、糸魚川市役所か蓮華温泉ロッジ、または朝日小屋までお問い合わせください。

鉢ヶ岳付近の残雪
8日に蓮華温泉から白馬岳に登っていた、朝日岳方面遭対協の夏山事前パトロールのメンバーが、今日朝日小屋に到着しました。
そこで得られた、登山道の様子についての情報です。
「残雪が多い!」とのことで、どのくらい残っているかかなり心配していましたが、このところ降り続いた雨でかなり融けてはいますが、それでも現時点では、例年より少し多いと思われます。
雪は、まだあります。
もちろん、所々では、夏道が隠れている箇所もあります。
(雪の箇所が少なくなるまで、今しばらくの期間については)雪渓を歩き慣れている方なら大丈夫かと思いますが、斜めトラバースの箇所などもありますので、不安な方はアイゼン、リーダーの方はピッケルも持参されるのが良いかと思います。
雪が残っているのは、鉢ヶ岳の巻き道に4箇所。このうち2箇所ほどについては、お天気次第では近々に融けるだろうと思われますが、しばらく残るであろうのも2箇所ほどあります。
小桜ヶ原にも、まだ雪が残っていました。
水平道は残雪も多く、また危険な箇所もありますので、今しばらくは『通行止め』としてあります。
連休前には確認に行き、通行が可能かどうかの判断をしたいと思います。
登山道の状況については、今後もこのHPでもお知らせしますが、詳しいことについては直接朝日小屋にお問い合わせください。

小桜ヶ原
上の写真は、小桜ヶ原の様子です。
木道も見えていますが、まだ結構雪も残っています。
1週間以上雨が降って、そのため雪もかなり融けているのかと思いますが、気温が低くてお花の開花は遅れています。
もちろん、「お花がまったく咲いていない!」というのではありませんが、小屋の周りのハクサンコザクラやチングルマも、まだ満開というわけにはいきません。
朝晩の気温が10度ほどしかないので、蕾たちもなかなかいっせいに咲き出すというにはいかないようです。

水平道の様子
例年もそうなのですが、水平道については安全が確認されるまで通行を禁止しています。
残雪が多いのもそうなのですが、沢を横切っている雪が危険な状態で残っている所が、何箇所かあります。
連休前にその様子を確認し、通行が可能かどうか判断します。
情報は白馬岳の山小屋にもお知らせしますが、連休に入山予定の方は確認をお願いします。

朝日岳をバックに、コバイケイソウ
登って来た(と言っても、ヘリでですが)ばかりなのに、今日の午後から下山します。。。
明日、糸魚川の蓮華温泉で大事な会合があり、そちらに出席のためです。
登ったり下りたり、結構いろいろと大変ですが、ガンバリマス。

白高地沢の様子 05.7.11
10日の午後から北又に下山して、翌11日(月曜日)に蓮華温泉から白高地沢に現地視察に行って来ました。
今回は初めて、関係する各省庁や機関などの担当者と山小屋関係者が集まって、長年の懸案である蓮華温泉〜朝日岳間の白高地沢地点をどうするかについての現地視察と話し合いの場が持たれたのでした。
「100年に一度」と言われた平成7年の大水害の後、白高地沢流域は『川が落ち着いていない!』というような状況が未だに続いているようです。
一昨年に私たちが見た白高地沢と、そして昨年5月末に見たその場所、そして昨年の台風や豪雨の度にその様子は大きく変わっていますし、それがこの数年の白高地沢の実態です。
上の写真は、上流から下流を見たところです。
昨年の台風と水害の影響で、右岸(蓮華温泉側)の山側から土砂とともに大木も数本倒れてきています。
また、一昨年までは左岸(朝日岳側)に本流があったのですが、これも昨年中にどんどん様子が変わってしまい、今回は完全に右岸側に本流が移っていました。
今年の天候の影響で、白高地沢がどのようにその流れを変えるか、あるいは今のままで数年その様子をそのままに落ち着くのか、なんとも言えない状況が続きそうです。

業者さんによる、橋架け作業の様子 05.7.11
11日(月曜日)、糸魚川市の業者さんの手で白高地沢に橋が架かりました。
6月末から続いた大雨で、工事が延び延びになり架設の予定が大幅に遅れていましたが、どうにか3連休に間に合いホッとしています。
架かった地点は、昨年と同じ場所です。
左岸側(朝日岳側)にあって、登山道から川原に下りた地点から少し上流に向かって歩きます。
朝日岳側から来ても、蓮華温泉側から来ても、上流にありますので、ガスがかかっていたりすると位置を確認しづらいかもしれませんが、かなり大きな岩と岩の間に架かっていますから、必ず目に付くはずです。
右岸側(蓮華温泉側)では、崩れた山肌を「へツル」ようにして歩かなくてはいけないので、くれぐれも注意して通行してください。

キヌガサソウ
今日のお昼過ぎ、小屋に戻りました。
この時期に、北又から歩いて登るのも珍しい私です。
用事があって慌しく下山する時には見えないものも、心にも身体にも少し余裕を持って登った今日は見えたように思います。
16日からのお天気はどうでしょうか。
今日も、午後から雨が降り出しています。
夕日ヶ原のお花たち、チングルマもまだまだ蕾が多くてびっくりしました。
夏の照りつける暑さが、恋しいですね。

未だかなりの量の雪が残る 05.7.10
先日の夏山事前パトロールの折、富山県警山岳警備隊の2名と小屋からの1名が、10日〜11日にかけて、栂海新道の登山道の様子を確認に行って来ましたので、その様子を報告します。
栂海新道の雪は、まだかなり残っています。
一昨年の同時期にこのルートを歩いている、県警の谷口隊員がビックリするくらいの量があります。
朝日岳側から下ると、アヤメ平上部、そして黒岩平上部に多く残っています。
アヤメ平上部では、長さ・幅ともに約50メートルにわたっているそうです。
また黒岩平付近は、「雪がベッタリ!」という表現が適当だと思われます。長さは約150メートルほど、幅は50メートルくらいでしょうか。
どちらも、急に斜面が落ちているような箇所に雪が残っていますから、場所によってはかなり勾配が急だと思っていてください。
特に、梅雨明け前はガスが出やすい天候が続きますのでルート確認が難しいと思います。また雪の斜面は“スプーンカット”状態です。
この3連休辺りに栂海新道を計画していらっしゃるお客様は、必ず地図とコンパス、ピッケル、場合によってはアイゼンの携行が必要となります。
上の写真は、アヤメ平の上部。
途中で雪が横に切れており、平野分隊長が立っている箇所からまた雪が続いているそうです。

黒岩平上部 05.7.10
雪が多いと、今の時季では夏道が頼りにならない場合があります。
上の写真を見ていただくとよく分かると思いますが、ガスったり雨が降ると、雪も白で周りも真っ白という状態になります。
ベンガラでのマーキングもしてありますが、雨が降ればそれも分かり辛くなります。
必要な装備や携行品の、再確認をお願いします。

黒岩平の急斜面 05.7.10
毎年、「雪はどれくらい残っていますか!?」という質問を度々受けます。
なるべく分かり易いようにお答えしているつもりですが、それも今日明日の様子ならお答えできるのですが、7月末の様子となるとこればかりはこの後の天候次第です。
上の写真は、黒岩平付近の様子です。
斜面がかなり急なことも、よくお分かりいただけるかと思います。
北陸地方、特に北アルプスの北部地域では3月・4月、そして5月になっても降雪がありました。
稜線では早く消える雪も、谷の中や沢筋、影になっているところではまだまだ残っている場合が多いのです。
これからも、なるべく写真の画面で見ていただけるようにしていきたいと思っています。
お花の開花も遅れているように、夏道がすっかり見えて本当に夏山らしくなってくるには、まだ1週間〜10日近くかかるのではないでしょうか。

「千代の吹き上げ」〜八兵衛平付近 05.7.14
14日、蓮華温泉方面の登山道の確認に、「花園三角点」付近まで行って来ました。
それによると、まだ登山道に雪はあります。
一番多いのは、やはり例年最後まで雪が残る、「千代の吹き上げ」〜八兵衛平付近です。
上の写真にあるように、連続して雪があります。
ベンガラでのマーキングをして、ステップも切ってきましたが、斜面の斜めトラバースの箇所もありますのでくれぐれも注意して通行願います。

スコップで、ツルハシでの作業が続く 05.7.14
山小屋での仕事は、本当に多岐にわたります。
直接お客様の目に触れる仕事は、小屋の中でのことが多いのですが、皆さんが少しでも安全に快適に山を楽しんでいただけるよう、若いアルバイトのみんなが頑張ってくれています。
力仕事、頼もしいみんなです。

水平道の分岐点 05.7.15
昨日、水平道の点検に行って来ました。
例年ですと、この連休前に通行ができるようになることが多いのですが、今年はやはり雪が多目です。
雪の量もさることながら、危険な箇所が、今の梅雨時の雨で一番危険な状態になっています。
このため、水平道については今しばらく『通行止め』にしたいと思います。分岐点から先は、山頂周りでお願いします。
通行が可能になりましたら、またお知らせしたいと思いますので、ご了承ください。

沢筋に残る雪が、危険な状態 05.7.15
沢筋に残る雪の下は、ガラガラの危険な箇所です。
注意して渡っていても、大勢の登山者の方が通行するにはどんなことになるか予想が付かない危ない状態です。

水平道には、未だ雪があります 05.7.15
これもよく聞かれる質問です。
しかし、登山者の皆さん個人個人の技術や実力の程で判断していただくしかありません。
若いアルバイトのみんなは、作業には長靴で出掛けることが多いです。
しかし、夏山のスプーンカットになった雪の上を歩く技術は一人一人です。わずかな傾斜の箇所ででも、怖がる方もいらっしゃいます。
水平道にだけついて言えば、キックステップで十分ですが、雪の上を歩くのが苦手だとか恐怖心があるという方なら、4本爪程度のアイゼンがあれば良いかと思います。

割られた窓ガラス 05.7.15
先日の夏山事前パトロールの際、雪倉岳避難小屋の窓ガラスが割られているのが発見されました。
蓮華温泉側にある窓ガラスが、明らかに故意に何人かによって破られたと考えられます。
多分、施錠されていた鍵を開けるためにそこだけを破ったものと思われます。
何時のことかは分かりませんが、おそらく表の引き戸が開かなかった冬から春先辺りまでの間でしょうか。
そのため、2間ある板の間のうち、入ってすぐの土間に近い箇所が雪や雨風が吹き込んだことにより、水浸しの状態になっていました。
きれいに使っているうちはそんなことはないと思うのですが、水浸しの板の間に上がるのには土足だったのでしょうか、アイゼンの痕まであったそうです。
この先は、夏の間に板の間が乾くのを待つしかないような状態ですが、いくら非常事態だったとはいえ、今後とも常識ある利用をお願いしたいと切に思います。
また、何度もこの日記の中でも書いていますし、電話でのお問い合わせの際にもはっきり申し上げておりますが、雪倉岳避難小屋はあくまで『緊急用』の建物です。
今の状態では尚更のこと、緊急避難の時以外のご利用(宿泊)はされないよう、初めから避難小屋を宿泊施設として山行きの計画に組み込むようなことがないよう、重ねてお願いします。

腐っていかないか、心配な板の間 05.7.15
長い行程の白馬岳〜朝日岳の間にある雪倉岳避難小屋。多くの登山者の皆さんにとっては、本当に有難い存在だと思います。
でも、管理人が常駐しているわけではないのです。
混み合えば皆さんで譲り合うことが大切ですが、それも板の間2間だけとなれば結構いろいろ大変です。
今回も、破れた窓の応急処置と板の間の拭き掃除、それから登山者が放置していったゴミの処理などに出掛けました。
もちろん、富山県から管理を任されている立場の朝日小屋としては当然の仕事です。
シーズン中に時々はそうやって小屋のアルバイトが様子を見に行ったり、森林管理署のグリーンパトロールが見廻ったりもしていますが、くれぐれも良識ある利用をしていただき、今後とも大切に守っていきたいと思っています。

県警ヘリ「つるぎ」 朝日平にて 05.7.18
17日の夕方、連休で賑わった朝日岳周辺で負傷者が出ました。
白馬岳から朝日小屋に向けて縦走中のお客様でしたが、雪倉岳を下りきった辺りで、木の根っこに足をとられてしまい右足首を捻挫されたようです。
幸いその他に目立った外傷はなく、仲間の方に支えられて朝日小屋までいらっしゃいましたが、自力歩行はとても困難。
夏山警備で朝日小屋に入っていた県警山岳警備隊・谷口隊員の判断で、ヘリコプターでの下山となりました。
これから始まる夏山シーズン最盛期。
無事に下山口まで辿り着いてこそ、思い出に残る楽しい山行きとなり、「あぁ、あの山良かったね!」と言えるはずです。
思いも掛けないアクシデントを避けるためにも、くれぐれも『実力や体力に見合った、無理のない計画』での登山をされますよう、山小屋からも重ねてお願いしたいと思います。

踏み抜きが心配 薄くなって、危険な状態の雪 05.7.17
水平道は、今日現在『通行止め』となっています。
県警山岳警備隊・谷口隊員が17日に確認したところによると、最終的にまだ沢筋を登山道が通っている地点で、危険な箇所が1〜2箇所残っており、そこの雪が融けて落ちるまで3日ほどかかるだろうということでした。
明日か明後日には、再々小屋から登山道の点検に出掛け、安全を確認した上で、今週木曜日中には水平道を通行可能にしたいと思っています。
もし、分岐点にまだ「通行禁止」の看板がありましたら、安全第一で朝日岳山頂を廻って頂きますよう、よろしくお願いいたします。

ウラジロヨウラク 05.7.10
今、小屋の周りではコバイケイソウやニッコウキスゲが花盛りです。
小屋の後ろでは、クルマユリも咲き出しました。
ミヤマキンポウゲが咲き、ヨツバシオガマやハクサンチドリも賑やかです。
北又からの登山道では、つい最近までキヌガサソウやシラネアオイが花盛りでした。これにはびっくり、大概の年には、今頃もう終わっている花ですから。
小屋の前でいっせいに花を付け、いつも私たちを楽しませてくれるチングルマ。
6月末の好天に一度は咲きかけたチングルマでしたが、その後は連日の雨となかなか上がらない気温に、どうも蕾は付けているのですが咲こうかどうしようか迷っている(!?)のでしょうか。
先日13日に通った夕日ヶ原では、チングルマやハクサンコザクラがボチボチかな、というところでしたから、朝日岳周辺では、この後梅雨が明けて夏の太陽が顔を出したら、どの花たちも先を競って咲き出すことでしょう。
もちろん、お花が咲いていないわけではありません。あちこちで、いろんな花が咲いています。
でも、まだまだ!!
「花の山・朝日岳」の最高の時季は、これからです。

雨に濡れて、サンカヨウ 05.7.10
10日、会議に出席するため下山しました。
午後からの出発時は、雨。
私は雨に降られて雨具を着て歩くのは、嫌いではないのです。でも誰だって、出足をくじかれるのはちょっと残念。恨めしそうに、空を眺めてしまいます。
歩き始めてすぐ、前朝日岳の巻き道に差し掛かると、雨に濡れてサンカヨウが咲いていました。
その透き通った姿。可愛らしく真っ白な花びらの時とは、またその趣が違います。
同行していたシュンちゃんは、たしか「雨の日の“ご褒美”だね!」と言いました。
雨の日に歩いたから、きっと神様がご褒美をくださったのでしょうか。

着陸寸前の県警ヘリ「つるぎ」 05.7.18
この7月、『翼を持ったお巡りさん』という本が刊行されました。
この本は、地元朝日町出身で、元富山県警山岳警備隊隊長の谷口凱夫さんが編集されたもので、山と渓谷社から発売されました。
「ヘリ救助にかける富山県警察航空隊の現場から」というサブタイトルが付いています。
この本の中には、朝日岳に関する記載やあるいは関係者や知り合いの方々が書かれた文章もいくつか載っているのですが、特に本の帯裏に載せられている「−救助された小学生の礼状より」という文があります。
実はこれは、3年前の平成14年7月に、朝日岳近くの赤男山付近の燕岩で、白馬岳から雪倉岳を経て朝日小屋に向かって縦走中の、小学生が高山病にかかり県の消防防災ヘリで救助された時の、その当事者である男の子からのお礼状なのです。
もちろん今でも、その時のことははっきりと覚えています。
無線を傍受した消防防災ヘリが、ガスの晴れ間のほんの一瞬の隙をついて、燕岩のガレ場で小学生をピックアップしたのでした。
そんなこともあり、山岳遭難でのヘリ救助の現場に遭遇し関係する山小屋の一員としても、興味深く読み進みました。
そんな中、一昨日には負傷した登山者が朝日小屋から県警ヘリ「つるぎ」にて下山ということになりました。
昨日そのご本人から連絡があり、当初は捻挫ではないかということでしたが、病院での診察で骨折が判明し数日後には手術ということになったそうです。
あのまま、北又まで警備隊が同行して自力下山していたらどうなっていたかと思うと、ゾッとすると同時に、ヘリの要請が適切な判断であったし、へりの威力と活躍に改めて感心させられます。
しかし、ヘリ救助とて全てが磐石であるはずがありません。
心して、くれぐれも山歩きを楽しみたいものです。

小屋の前で 05.7.19
「8月に行きたいと思っているんだけど、インターネットで見たら雪がまだあんなにたくさんあって、これじゃぁ行けないかしら!?」
この数日、そんな風なお電話を何本か頂いています。
雪の写真ばかり載せていたからでしょうか、かなり誤解をされていたり、心配ばかり募らせていらっしゃる方がおいでになります。
朝日小屋としては、できるだけ正確な情報を提供し、それによって皆様に的確な判断をして頂いて、少しでも事故や遭難を避けて快適な山歩きを楽しんで頂きたいと思っています。
何度も何度も書きますが、この朝日岳周辺は『北アルプスの最北端』に位置しますので、例年でも遅くまで雪が残る場所は何箇所もあります。
だから歩けないかというとそうではありません。
しかし、7月になればいかにも夏道が全部出てしまっていると思ってお出でになる登山者もいらっしゃるので、「そうでもないです。雪は未だ残っていますから、気を付けて下さい!」ということもあって、いろいろと載せているわけです。
小屋の電話は、ご予約やお問い合わせで多少繋がりにくくなっていますが、ご質問があればお電話ください。
私も、ここしばらくは『一日中、喋りっぱなし!!』の状態が続いていますが、なるべくキチンとお伝えしたいと思っています。
小屋の周りも、お花が咲いて賑やかになってきました。
私も、ガンバリマス!!

咲き競う、コバイケイソウ 05.7.17
今年は、コバイケイソウの「当たり年」だそうですね。
小屋の周りでも、何年に一度かというくらい、群落が先を競って咲いています。
それから、ニッコウキスゲ。
この花も今年は多く見られるように思います。
白とオレンジ色のコントラストが鮮やかに、とても賑やかな朝日平です。

実は、とても可愛らしい花をつける
コバイケイソウの花って、どこから見ても大振りで目立つのですが、その割には「私、高山植物の中でコバイケイソウが一番好き!」とおっしゃる方は、もしかしたらほとんどいらっしゃらないかも…。
でもよく見てください。
実は、結構(とっても!?)可愛いのです。
未だ蕾の、咲いていない花たちは、まるで私の大好物の“とうもろこし”のようで、なんだかとても好きです(微笑)。
ひとつひとつの花たちは、清楚で可愛らしくて。
通り過ぎるだけでなく、少し立ち止まって眺めて見ませんか。
もしかしたら、コバイケイソウが好きになるかも。

アカモノ(イワハゼ) 05.7.10
シーズン最盛期の、忙しい毎日が始まりました。
ほんの僅かの、小屋の周りで写真を撮る時間さえ作れなくなってきました。
(トイレさえ行けないことも。。。)
それでも、毎日朝に夕に咲き出すそれぞれの花たちに囲まれて、幸せな時間を感じています。

まだ雪が残る「水平道」 05.7.24
通行が出来ずに、朝日岳の山頂周りを余儀なくされていましたが、24日(日)の午前中に「水平道」がようやく通行可能となりましたので、お知らせします。
大勢の登山者の皆さんが一度に通過した場合など、踏み抜くと事故に繋がる箇所があり危険でしたので、その為に通行止めにしていました。
写真で見て頂いてもお分かりのように、水平道にはまだ雪が残っています。
アイゼンやピッケルが必要という程でもないとは思いますが、雪はかなり薄くなってきていますので、通行する場合はくれぐれも注意してください。

朝日平にて病人を搭乗させる、県警ヘリ「つるぎ」 05.7.24
再度の、県警ヘリ「つるぎ」の画像です。
大勢のお客様がいらっしゃった、週末の23日(土)。
翌朝24日(日)の私たち小屋の起床は、午前3時過ぎ。発電機を回し始めて電気が点いたのは、3時半前でした。
午前3時半、テント泊の男性が小屋に明かりが灯ったのを見て、顔を歪めながら受付にいらっしゃいました。
腹痛、とのこと。
すぐに管理人室で休んでもらい、夏山パトロールで入山中の県警山岳警備隊・平野分隊長に連絡し、病人の様子を聞き取りました。
午前2時半頃から腹痛があり、薬を服用するも治まらず、その後から右腰後ろ辺りに激痛があるとのこと。吐き気(実際に嘔吐)や冷や汗も。
午前4時過ぎに、私の主治医のY先生に連絡を取り、その様子からとりあえず考えられる、可能性のある病気などについて話をし、処置についての指示を受けました。
自力での下山は無理と判断。また山岳警備隊や遭対協メンバーでの搬送も、病気がはっきりしない段階であり、また北又までの下山には4〜5時間を要することなどから、県警へりを要請することになりました。
午前7時過ぎ、ちょうどガスの晴れ間となった時間帯があって県警ヘリがフライト、病院に直接搬送することが出来ました。
病名は、「尿管結石」。
結果としては、主治医のY先生の予想通りでした。
顔を歪めるくらいの激痛の原因でした。
50代後半の男性でしたが、既往症として結石があったわけではないのですが、突然の発症でした。
前日は、白馬大池からの出発で、朝日平のテント場まで10時間ちょっと掛かったそうです。
ひと昔前は、登山中はあまり水を飲むと「バテる」という話もあったようです。
極端な水分の取り過ぎも考えものかもしれませんが、暑い暑い夏の日差しの中を何時間も歩くというのは、やはりハードです。
小屋でいろいろなお客様を見ていると、入山前にかなり無理をして山に入る前から疲れていらっしゃるケースもあるように思います。
仕事に区切りをつけたり、数日間留守にするための諸々の準備。そして夜行電車に乗ったり、夜通し運転したり…。
そうでなくとも、猛暑の下界の生活から、数時間後には重い荷物を背負って何時間も歩くという、考えただけでも、やはり「登山」とはかなり過酷なものではないでしょうか。
予期せぬ病気は、致し方ないこともあります。
しかし、普段からの体調管理に気を配り、くれぐれも無理をしないように。
無事に下山口に辿り着いてこそ、「楽しい山行きだったね!」「あの山、良かったね!」と言えるはずです。

朝露に濡れて、ニッコウキスゲ 05.7.25
今年は6月中旬の小屋開けの頃でも雪が多かったのと、その後一時期寒くて日中でも気温がなかなか上がらなかったことなどで、雪解けがなかなか進みませんでした。
「お花はどうですか!?」というご質問をずい分頂きましたが、ようやくこの4・5日前からお花がいっせいに咲き始めました。
23・24日の週末に朝日岳周辺にいらっしゃったお客様からは、「本当に、朝日岳のお花は素晴らしいですね!!」との声を頂いて、私もまるで自分が褒められたように嬉しかったです。
コバイケイソウやニッコウキスゲが咲き誇っていると書きましたが、他の花たちも負けじと次々と咲き出しています。
水平道にも未だ雪が残っているような状況ですので、それが融けた後からも次々とお花たちが待ち焦がれたように咲き出すでしょう。
今年は、朝日岳のお花の素晴らしさを充分に楽しんでいただけそうです。

ヨツバシオガマ 05.7.25
…恋、ではありません(微笑)。
朝日岳周辺は、昨年は台風の直撃が何度もあったり豪雨にもたたられ、また一昨年は雨の日が多く、2年続けてお天気に恵まれませんでした。
その為、2年続けて予約のキャンセルが続出しました。
「白馬岳までは来たんですけど…」
「明日の予報が悪そうなので、このままもう下ります」
「朝日岳は、どうしても行きたい山なんだけど、なかなか縁がなくて…」
そんなわけで、この週末にいらっしゃったお客様でも…
「去年も一昨年も計画していたのですが、ようやく念願かないました!!」
どうやら、そんなお客様が多いようですね!!

台風に備える 05.7.26
台風に泣かされた昨年の悪夢が甦るような、台風7号接近の情報。
昨日は朝から、台風対策に追われました。
小屋、そして上の写真にあるように向いにある“センター”の雪囲いをして、風で飛ばされそうなモノの始末や補強など。
幸い、影響はそれほどでもありませんでしたが、まさに「備えあれば憂い無し」です。
“台風直撃”は逸れましたがその影響でしょうか、今朝は朝から強い雨と風も吹いています。
台風が来ると、もちろんお客様はキャンセル続出です。
今日予定されていた地元朝日中学校の集団登山も、中止。一般のお客様も、この雨風では白馬岳や雪倉岳の稜線は歩けないでしょう。
昨日からキャンセルばかりですが、今日白馬岳に登れなければ明日のご予約もキャンセル必至です。
台風接近となれば、最低その前後3日間は“閑古鳥”が鳴くのが山小屋です。
雨風でお花たちが痛んでしまわないように祈りながら、週末の好天に期待しながら、今日は「骨休め・休養日」となりそうです。

ミヤマダイモンジソウ 05.7.25
私は、山を歩く皆さんに、ぜひ「山の中にいる」その時間を大切にして頂きたいと思っています。
上の写真は、小屋の周りで見つけました。
うっかりすると見過ごしそうな小さな花たちが、今登山道のすぐ脇でもあちこちに咲いています。
この朝日岳周辺は、お花の宝庫です。お花を目当てにいらっしゃるお客様が、何時間も掛けて長い道のりを歩かれます。
北又からの道は、ブナの原生林です。深い山奥の匂いがして、緑が濃い大好きな道です。
どこを歩いても、お花畑や草原あり、沢あり、湿原あり、樹林帯あり、そしてそれなりの眺望もあります。
駆け足の登山もいいでしょう。
でも、ふっと見つけた足元の花たちや、風雪に耐えるダケカンバの逞しさや、見上げる空の青さに心を動かされるような、気持ちに少しゆとりが持てるような登り方を、ぜひしてみてください。
小屋に少し早く着いて、近くを散策できるような時間があればいいですね。
連泊して、アヤメ平辺りまでのんびり散歩に出掛けるのも素敵です。
小屋の食堂には、たくさんの山の本が並んでいます。早めに着いたら、目当ての本を見つけて読書も出来ます。
年に何度も歩けない、北アルプスの山です。
気持ちにも、時間にも、そして行程にも、ぜひ少しの余裕を持ってもらえたら。
ぜひぜひ、「山の中にいる」時間を大切にして頂きたい、そう思います。

今朝の朝日平から、雪倉岳・白馬岳・旭岳を眺める
昨年までの日記は、結構夜に書くことが多かった私です。
小屋の中で唯一携帯電話の電波が届く「カモシカ」という名のアルバイト部屋で、窓際に置いた机でこの日記を書き、張り付くようにして電波を拾って日記をUPしています。
忙しくなってくると、日中にも夜にも電話が鳴りっぱなしで、なかなか思うように時間が取れません。
また午後からになれば、次々いらっしゃるお客様の受付や売店での仕事があります。
そこで、最近は朝食後(身内のご飯は、大概6時から)ラジオ体操をして、朝のミーティングが終わってからの時間に日記を書くようになりました。
朝早い時間帯には、それほどの「電話攻勢」もなく、少し落ち着いてパソコンに向かうことができます。
明るい朝の陽射しの中でこれから始まる一日を前にして書く内容と、一日の仕事が終わった夜の時間帯に書く日記の内容とでは、多分少し雰囲気が違うかもしれませんね。
でも、なるべく続けて書きたい、この管理人日記です。
週末を中心に日記がUPされない日は、「あぁ、もしかしたら忙しいのかな?」と思ってください。
「管理人日記、楽しみにしていますょ!」と声を掛けてくださる皆さんに、とても励まされています。
「たまには、バイトの子たちの写真も載せてね!」などのご要望も(微笑)。
この週末には、今年の朝日小屋フルメンバーが揃うはず。そしたら、またチャンスを見て、ご紹介します。お楽しみに!!

朝陽を浴びて、朝露がキラリと光る チングルマ
今朝の朝日平からは、黒部川扇状地がとても良く見えています。
まさに、台風一過。
昨夜は満天の星空でした。
今朝は久しぶりに、海岸線がはっきり見えて富山湾が一望できます。
富山県地方も、いつの間にか(!?)梅雨明けしたとか。晴れの日が続いてほしいものですネ。