北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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これから下山!!

2009-07-02

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朝日岳山頂にて  登山道点検で照葉の池まで   09.6.25

 今日は、この後下山します。

 11日に入山予定です。

 諸々会合への出席などもありますが、11日の荷揚げヘリコプターの準備と物資の調達が主な仕事。

 その間朝日小屋は、今日の昼に戻って来る番頭さんのミゾテ他のメンバーがしっかりと守っておりますので、ご心配なく。

 今週末には、少人数ではありますが、北又からのお客様もご予約を戴いております。

 週末から来週初めに掛けては、蓮華温泉方面への偵察も必ず行ってくることにしていますから、お電話でのお問い合わせなどにお答えできると思います。

 しばらく、「管理人日記」「花だより」「登山道情報」など、HPの更新が滞ることになりますが、お許し下さい。

 シーズン中に私が下山するのは、ほぼ今回だけ。
 もしくは、9月に山小屋組合の研修登山で一度下りるか下りないか、というくらいです。

 里の「夏の陽気と暑さ」がとても気になりますが(苦笑)。

 では、行ってきます!!

 …お電話でのご予約やご質問は、朝日小屋 0765-22-1972 までどうぞ。

うまくいくかな??

2009-07-03

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霧雨の中、夕日ヶ原を下る  09.7.2

 昨日、里に下りて来ました。

 「日記が滞ります!」と書いて小屋を後にしたのですが、今朝になって「しばらく、パソコン貸そうか」と、電器屋BANちゃんが気を利かせていろいろセットしてくれました。

 早速書いてみたのですが、どうでしょう。うまくUPできているかしら?

 そんなこんなで…大丈夫だったら、このまま続けます。

通い慣れた、北又からの道

2009-07-03

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恵振山5合目辺り   09.7.2

 今回の北又への道中は、いつものひとり旅ではなく、陽介とすずちゃんと3人での楽しい歩きとなりました。

 植物に詳しい陽介と一緒でしたし、すずちゃんもいろいろ興味津々なので、ああだこうだと、花の写真もたくさん撮りながらたっぷり時間を掛けての下山でした。

 私自身は小学3年生からこの道を何度も何度も上り下りしているわけですが、昨日は霧雨の中、いつも以上に、この朝日岳から恵振山を越えて北又へのコースの魅力をたっぷりと味わうことが出来ました。

 登山者の皆さんは、「お花畑が」という理由からか、白馬岳と朝日岳と蓮華温泉を結ぶ周遊(周回)コースをとられる方が多いのですが、残雪が多くなかなかそのルートを廻ることが難しいこの時期、私のお薦めは断然『北又からの往復、出来れば、朝日小屋連泊の計画』です。

 「花だより」のページにも紹介しますが、今の時期の北又~恵振山~朝日小屋のコースは、素晴らしく花盛りです。

 6月末には山開き登山会が開かれ、登山道の整備も早々と終わっています。
 夕日ヶ原には未だ雪が残っていますが、特に危険というほどの箇所は殆どありませんし、ベンガラでのマーキングもされています。

 そして今、北又からのルートは、本当に花盛りです。

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恵振山5合目にて  09.7.2  

 大好きです、この樹のことが。
 5合目辺り、そしてその上部では“ぶな”の樹、“ぶな”の林がとても見事です。

 本格的な夏山シーズンを向かえる前の、静かな山歩きを楽しみたいとおっしゃるなら、ぜひぜひ北又からの往復コースはいかがでしょう。  

花盛り!!!

2009-07-03

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恵振山や“馬の背”では、ゴゼンタチバナが花盛り!!

 恵振山は本当に、花・花・花…花盛り!!!、です。

 特に、小さな、白い可愛らしい花たちが賑やかです。

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マイヅルソウも、勢ぞろい  恵振山9合目辺り  09.7.2

 ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、ツバメオモト、ミツバオウレン、ミズバショウ、イワハゼ、ツガザクラ…などなど。

 あまりの可愛らしさに、何度も何度も足が止まります。

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雨に濡れても、賑やかに  イワハゼ(アカモノ)  恵振山山頂近く  09.7.2

 下りは早く歩けば3時間ほどで下山することも可能ですが、ゆっくりゆっくり花の写真を撮りながらたっぷり時間を掛けて下りても5時間ほど。

 上りは7時間前後掛かりますが、ぶなの林に癒されながら、ゆっくりゆっくり登りましょう。

 一度歩いてみませんか、北又からのコース。

白馬朝日北又地区 国有林野保護管理協議会

2009-07-04

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富山森林管理署をはじめ、関係者が揃って

 昨日は、白馬朝日北又地区の国有林野を保護しようと結成されている協議会の総会が、朝日町で開かれました。

 この協議会では、主に夏山シーズンの期間中、国有林野の樹木・高山植物・鳥獣保護などの自然保護管理と指導パトロールの実施などを行っていますが、夏山で見かける「グリーンパトロール」の雇用などをその事業の中心としています。

 「グリーンパトロール」は、国有林野内での踏み荒らし、高山植物の採取、ペット持込み、焚き火、指定地外キャンプ…等などの注意指導と啓蒙活動などを中心に活動していますが、見掛けられたことはありますか。

 「グリーンパトロール」は富山県内では、室堂、室堂・針ノ木、薬師・雲の平、黒部・後立山、そして白馬・朝日の5つの班に分かれて、夏山シーズン間活動します。

 白馬岳や朝日岳でも、7月20日過ぎからの約1ヶ月間パトロールをしますので、登山者の皆さんも「グリーンパトロール」の彼らを見掛けたら、声を掛けてあげてください。

 

 

消防防災ヘリとの合同訓練

2009-07-06

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机上講習会の様子   09.7.5 富山県消防防災航空隊敷地内にて

 昨日5日は、富山県消防防災航空隊と朝日岳方面山岳遭難対策協議会・山岳救助隊との合同訓練が実施されました。

 富山空港内にある航空隊施設内においての訓練でした。

 この訓練は、夏山シーズンを迎えるにあたり、遭難時の迅速な人命救助及び遭難者の搬送技術の向上などを目的に行われました。

 これまでは、富山県警ヘリコプターとの合同訓練が殆どだったのですが、この数年、山岳遭難の現場に消防防災ヘリコプターと防災航空隊が派遣されるケースも多くなってきましたので、相互の連携も大いに必要とのことで、今回の訓練となりました。

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訓練の設備は、実際のヘリ機内を模したものとなっている

 あいにく、富山県消防防災ヘリ「とやま」は点検のため機体は不在でしたが、机上講習会及び訓練施設内で「ホイスト」を使った想定訓練などを行いました。

 途中で、緊急事案が入り(防災ヘリと航空隊への出動要請)訓練は終了しましたが、今後とも、県警山岳警備隊・県警ヘリ「つるぎ」との連携だけでなく、富山県消防防災航空隊・消防防災へり「とやま」とも強く連携し、山岳遭難救助の現場に向かいたいと思います。

訓練を重ねて

2009-07-06

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要救助者2名という設定 軽症者役は、朝日岳方面遭対協のT隊員   09.7.5

 富山県消防防災航空隊は、県内の市町村消防本部から派遣された8名で組織され、その他に操縦整備等は民間に運航を委託しているそうです。

 隊員の皆さんは、見るからに屈強な男性ばかり。
 その機敏な動作と模擬救助の様子からは、日ごろの厳しい訓練と鍛錬が伺われます。

 今回消防防災ヘリ「とやま」も機体の点検に入っていましたが、富山県警ヘリ「つるぎ」も運航時間などによる定期点検が欠かせません。

 その為もあり、特にこの3年間では、山岳遭難の現場に消防防災ヘリと航空隊隊員が投入されることが珍しくありません。

 実際に昨シーズンの朝日岳方面での遭難事例でも、4件のうち3件には消防防災ヘリが出動しています。

 昨年からは、航空隊の中にも「救急救命士」1名が配置され、遭難現場でいち早く医療行為に近い処置が出来るということで、早期の治療開始や対応に当たることが可能になったということです。

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要救助者を、資器材を用いてホイストで吊り上げる訓練   09.7.5

 消防防災航空隊では、今後も県警山岳警備隊や各方面遭対協、山岳関係者及び山小屋関係者との連携を円滑に行うことにより、自体の切迫した重症患者等を短時間に搬送し、早期社会復帰が可能になると話しておられます。

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ヘリコプターより現場への降下訓練  右・航空隊員と左・山岳警備隊丸山分隊長  09.7.5

 シーズン中の山岳遭難事故は、もちろん皆無になるのが望ましいのですが、もしもの場合には、私たち遭対協隊員や山小屋関係者は現場に臨む者として、更なる訓練を重ねていくことが必要だと痛感した一日でした。

 

蓮華温泉方面の情報

2009-07-06

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富山県警へり「つるぎ」  昨日の訓練で立ち寄る  09.7.5

 蓮華温泉方面の、今日現在の様子について、情報提供です。

 ただし、手元に現場写真がありませんので、文章だけのお知らせになりますが、あしからず。

 先週7月3日(金)、朝日小屋からアルバイトの“APコンビ”が、白高地沢まで登山道の点検と整備に行って来ました。

 それによると、例年に比べて残雪はやや少なめではあるものの、未だ登山道(夏道)が何箇所も雪に覆われており、ここしばらくは「ピッケル」と「アイゼン」の携行をお願いします。

 特に1箇所、場所は“八兵衛平”から“五輪の森”の間で、雪の斜面がかなり急になっている箇所があるということです。

 高さは10m足らず程だそうですが、斜面をそのまま上り下りしようとするとかなり傾斜がきついので、一応階段状にカッティングもしてきたそうですが、高巻きをするほうが安全ということで、そのようにベンガラでマーキングをして来てあるそうです。

 特に危険箇所はその場所だけですが、あとは、吹き上げのコルから八兵衛平に向けての斜面が夏道通りだと急なので、そこも例年通り高巻きにベンガラが撒いてあります。

 その他は、白高地沢の橋も架かっていますし、倒木などの処理も終わって来たそうです。

 昨日は、その蓮華温泉からテント泊の登山者が1名入山し、今日蓮華温泉へ向けて下山されましたが、その登山者からの情報も同じでした。

 先週末からは蓮華温泉への一般車両の乗り入れが可能になりましたし、また今週末からは糸魚川バスの運行も始まります。

 シーズン初めの静かな時期に、咲き始めたばかりの花を愛でながら、蓮華温泉からの往復、あるいは北又と蓮華温泉を結ぶコースを歩くことも出来ます。

 ただし、未だ雪はあります。

 くれぐれも、ピッケルやアイゼンの携行も含め、慎重な計画の立案と十分な装備でお出で下さい。

 また、お出かけの際にはぜひ『ご予約』をお願いします。遭難防止にも役立ちますので、お忘れなく。

 この後、今週末の前には(天気次第ですが、8日頃予定)、再度危険箇所の点検やマーキング、安全確認に出掛けることにしています。

 詳しくは、朝日小屋にお問い合わせ下さい。

 なお、蓮華温泉から朝日小屋のコースでは、(最近の登山者の平均的様子では)登りで8時間以上、下りでも7時間前後掛かることが伺えます。

 くれぐれも『早発ち、早着き』の“山原則(鉄則)”で行動されますよう、重ねてお願いいたします。