北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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5合目では

2004-05-09

恵振山5合目    04.5.5の画像

恵振山5合目    04.5.5

 恵振山5合目では、ブナの芽吹きは未だ始まったばかりで、その緑もまばらでした。
 夏の間、5合目のど真ん中にでーんと聳えて、涼しさを感じさせてくれるブナの大木たちも、未だ葉を広げていないので、何だかいつもよりずっと細く感じられました。

「母の日」に

2004-05-10

雨に濡れたイワナシ    04.5.5の画像

雨に濡れたイワナシ    04.5.5

 昨日の日曜日は、「母の日」でしたね。
 
 私も娘たちからそれぞれプレゼントをもらいました。
 いつもは仲が良いのか悪いのか全く分からない(!?)一卵性双生児の二女・三女も、この連休中に実家で顔を合わせた時に話し合ったのか二人の連名で洋服をプレゼントしてくれたり、末娘からも靴下などもらいました。
 私には男の兄弟もいませんし、子どもたちも娘ばかり4人で、男性が母親に抱く感情は全く分からないのですが、歳を重ねると女同士はいいなぁってつくづく思っています。

 新年度が始まってひと月。
 娘たちはそれぞれ新しい生活を踏み出していて、母は安心して「山の上」に行けそうです。
 長女は、町内の特別養護老人ホームに介護職員として勤め始めました。細かい交代勤務があり夜勤も入って大変だとは思いますが、彼女なりに楽しく頑張っているようです。狭い町なので顔見知りの老人の方も多く、張り切っています。
 二女・三女は、6月に二十歳になります。
 二女は、この12日に念願の「戴帽式」を迎えます。いよいよこれから、看護の専門知識を身に付けるべく厳しい勉学と実践の道のりが待っているとは思いますが、困難に負けずに頑張ってほしいと思っています。
 三女は四年制大学の短期大学部に通っているのですが、大学受験の時には“失敗”しましたので、どうやら来年は思うところへの編入を目指して動き出そうとしているようです。夏休みには山へも手伝いに来てもらいたいのですが、今のところ受験勉強を優先させなければいけないかもしれませんネ。
 志望高校に合格した末娘は、毎日早朝5時40分には家を出て、5時53分発の電車に乗って学校へ通っています。朝7時過ぎには学校へ着いてレッスン室でピアノの練習をして、夜は夜で“途中下車”してマリンバの先生の教室に寄って毎日欠かさず練習。家ではまさに「寝るだけ」の生活が続いていますが、毎日とてもとても楽しそうです。

 母は頑張らなくてはいけない、といつも自分に言い聞かせています。
 「…されど、母は強し」です

山開き登山会について

2004-05-11

富山県警の雪上車の前で  室堂平   04.4.30の画像

富山県警の雪上車の前で  室堂平   04.4.30

 今シーズンの朝日岳の山開き登山会は、6月26日(土)〜27日(日)の1泊2日の日程で開かれます。
 
 連休明けの6日から、朝日町役場まちづくり振興課(町観光協会事務局)で受付が始まっています。
 今日の正午現在の申し込みは、定員80名に対してまだまだ余裕があるという状況だそうです。
 この後、14日(金)まで申し込みを受付けるということですので、山開きにぜひ参加してみたいと思われる方がいらっしゃいましたら、役場担当課までお申し込み下さい。
 参加年齢や参加費用など、詳しいことは担当にお尋ねください。

 私は、明日(12日)は松本へ出掛けます。
 日記はお休みさせて頂きます。よろしくお願いします。

戴帽式

2004-05-13

新たな出発    04.5.12の画像

新たな出発    04.5.12

 12日に松本の看護学校で行われた、二女・はるかの戴帽式に出掛けて来ました。
 
 1年前の入学式からこの日を心待ちにしていた母は、やっぱり嬉しかったです。
 
 厳粛な雰囲気の中、執り行われた戴帽式。
 白衣に身を包み、ナースキャップを被せてもらった娘。
 キャンドルサービスと、ナイチンゲール誓詞の朗読。

 これから歩むであろう、長い看護の道のりの第一歩を踏み出した若い力に、声援を送り続けたいと思います。

それぞれの部署で

2004-05-14

歓送迎会、そして壮行会    04.5.13の画像

歓送迎会、そして壮行会    04.5.13

 いきなり、“強烈な画像”でゴメンなさい!!(苦笑)

 左 21日からマッキンリーへ遠征する、谷口和幸隊員
 中 異動で大沢野署勤務となった、古崎富裕分隊長
 右 今春から入善署勤務となった、平野正樹分隊長

 右端手前は、一体誰でしょう!?
 「ぜひ、この“後頭部”だけでも載せてほしい!!」
 。。。

 13日、なかなか日程が取れなかった朝日岳方面遭対協主催の「古崎分隊長の送別会」「平野分隊長の歓迎会」「谷口隊員の壮行会」が、町内某所で行なわれました。

 古崎分隊長には、5年の長い間にわたって、朝日岳方面の遭難事故防止や安全対策と、現場出動に尽力活躍して頂きました。本当に有り難うございました。大沢野署でもますますその力を発揮されることを願っております。

 平野分隊長には、これまで上市署・大沢野署で山岳遭難に関わってこられましたが、今回の入善署勤務では、朝日岳方面の山岳警備に分隊長としての実力を遺憾なく発揮されると期待しております。よろしくお願いいたします。

 谷口隊員にあっては、今回のマッキンリー遠征に5名の少数精鋭の隊員の一員として選ばれ、記録係として帯同されることとなっています。その若さと粘り強い精神力をもって、ぜひ登頂に成功され、無事に帰国されることを、朝日岳方面遭対協の隊員全員が願っております。

 3名の富山県警山岳警備隊の皆さんの、今後ますますのご活躍と、厳しい山岳警備の中での安全をお祈りいたします。

朝日岳方面遭対協の訓練

2004-05-15

越道峠〜魚止滝方面から望む   04.5.15の画像

越道峠〜魚止滝方面から望む   04.5.15

 上の写真は、nyamaさんの撮影。
  
 今日は、遭対協の春山訓練が行なわれました。
  
 私も同行する予定でしたが、今朝になってどうしても抜けられない急な用事が出来、残念ながら、朝役場前の集合時間での“激励”だけになりました。

 今回は、日曜日の天気予報がかなり悪いので、日帰りで越道峠から魚止滝方面への偵察となりました。
 県警山岳警備隊から平野分隊長と谷口隊員を講師にお願いして、遭対協からは救助隊員が8名参加、雪上訓練や基本的な救助技術の確認などを行ったそうです。

 nyamaさんにデジカメカメラをお願いしました。
 
 上の写真は、越道峠付近から魚止滝に至るルート上の「朝日岳の全容がはっきり確認できる」“ビュースポット”からのものだそうです。

 越道峠付近、そして山の雪融けもかなり進んでいるようですね。

「隠れ家」

2004-05-16

遭対協訓練の出発式  役場前   04.5.15の画像

遭対協訓練の出発式  役場前   04.5.15

 昨日の遭対協の訓練が終った後、朝日町の山中のとある場所で反省会が行なわれました。
 
 街の灯かりが見える、少し小高い里山の、杉の林に囲まれた中にあるその“別荘”(会館らしい?)は、まさに「隠れ家」に相応しい雰囲気があって、私はとても気に入りました。

 私の亡父も、ぜひ一度その場所を訪れたいと思っていたはずなのですが、とうとう叶わぬままに終わっていました。

 今度はぜひ秋に、そして雪の降った頃に、持ち主の方達にお願いして、泊めさせてもらいたいなと思っています。

訓練、そして。。。

2004-05-17

富山県警の、最新式「雪崩ビーコン」    の画像

富山県警の、最新式「雪崩ビーコン」    

 今日17日は、黒部地区に所属する山小屋の組合の総会が宇奈月で行なわれました。
 
 そこで顔を合わせた、阿曾原温泉小屋の佐々木 泉さんや“番頭さん”の中山さん、祖母谷温泉の“ジュニア”峰村君たちの、なんだか少し疲れたような顔…。

 宇奈月では、ゴールデンウイーク中にあった事故に続いて、15日(土)にも同じ音谷という場所で山菜採りの方の遭難があり、3人とも出動していたそうです。
 
 15日は、宇奈月方面遭対協も訓練を実施し、ちょうどその反省会の席に第一報が入ったとか。それから準備をして、夜中にかけて先発隊として黒部署所属の県警山岳警備隊員と泉さん、中山さん達が出動。
 いったん撤退を余儀なくされ、早朝から今度は峰村君達なども含めて再び山へ。
 新聞既報の通り、結局は山菜採りの方は遺体で発見され、その収容に夕方近くまで掛かったそうです。

 一日かけてかなりハードな訓練をし、その晩に実際の事故で現場出動。先発隊は2時間余りの睡眠の後再び早朝から険しい現場へ。

 15日夜に「雪渓を滑った」と友人に携帯電話を掛けてきたという遭難者。15日夜半から16日にかけては、かなり激しい降雨でした。
 無事救出を願った家族の思いは届かず、捜索隊の必死の活動も空しく、遭難者は発見されました。

 県警山岳警備隊はもちろん、宇奈月方面遭対協も、そして朝日岳方面遭対協のメンバーも、決して「本番」での出動が無いことを願いながら、一年を通して「訓練」に励んでいます。

 未だしばらく山菜採りのシーズンが続きます。
 行き慣れた地元の山とはいえ、くれぐれも細心の注意を払って山へ入られるようにして下さい。
 
 隊員や関係者など、多くの皆さんの救助活動の実際の様子を間近かに見、また悲嘆に暮れる家族の様子にも接している、山小屋管理人からもお願いします。    
 
 遭難者の方のご冥福をお祈りいたします。  合掌