北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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まるで冬のよう。。。

2002-08-20

 朝からストーブを焚いています

 今朝の外の気温は8℃、そして午後5時には6℃に。。。
 寒くて、秋を通り越して冬のよう。。。

交代で休暇をとり、白馬岳へ

2002-08-21

まだまだ花盛り、ハクサンイチゲ

 今週末に「中高年安全登山指導者講習会」が予定されている為に、アルバイトのみんなには未だ残ってもらっているのですが、さすがに平日はお客様が少ないので、みんなは交代で休暇をとって「憧れの白馬岳」へ行きました。
 昨日〜今日にかけては、孝太をリーダーにして慎ちゃん、ゆうちゃん、あかねちゃん、ゆいちゃんの5人が出掛けました。そして入れ替わりに今日〜明日にかけては、哲也をリーダーにさやか、鮎美ちゃん、しょうじの4人が出発しました。
 ところがあいにくのお天気で、可哀想に“孝太組”は行きも帰りもガス、ガス、ガスの中。おまけに雪倉岳や三国境から白馬岳にかけての稜線上は、今まで経験したことのない強風・突風がかなり彼らを悩ませたようです。
 孝太組は行動中、「せっかくのお休みだったのに、これじゃあ休暇じゃなくて“苦行”だね!」と、5人で苦笑いしたとか(笑)…。それでも、今日はお昼過ぎにみんなで元気よく帰って来ました。
 今朝の朝日小屋前の気温は6℃でしたが、白馬岳ではナント1℃だったとか!!…吐く息が真っ白いわけですネ。これからどんどん“淋しい朝日小屋”(笑)になっていきます。今日のお客様は、とうとう1ケタ…でも、のんびりゆっくりして頂くことができました。
 台風の影響で降り続いた雨も、どうやら明日には止んでくれそうです。
 「あした天気になあれ!」

いよいよアルバイトも。。。

2002-08-23

朝日平で、エプロンつけて記念撮影

 今日は、あかねとしょうじの2人が下山。この土曜・日曜日が終ると、哲也と孝太を除く全員が下山します。
 昨日の夕方は、久し振りに雪倉岳や白馬岳がきれいに見えたので、お客様の夕食が終った後片付けの手を少し休めて「ねぇ、みんなでエプロンつけたまま記念写真を撮ろうヨ!!」と全員が外に集合しました。
 休暇でみんなで行って来た想い出の白馬岳をバックに、パシャ!!
 ひと夏の出会いと経験、たくさんの想い出とともにもうすぐみんなが下山。
 。。。シーズンもちょうど半分が終りました
 。。。淋しいなぁ

昨日は山頂へ…

2002-08-23

 1人でラーメンを作って食べました。

 昨日は、久し振りに山頂へ。
 お出掛けは、8月初めにチューリップテレビの撮影で夕日が原へ行って以来。山頂まで2時間もかかりましたが、ゆっくりしました。

いよいよ、朝日小屋の夏も終わり。。。

2002-08-26

北又谷を遡行して、黒岩平からおいでになった
         「東京またぎ」の深瀬信夫さんと一緒に  02.8.26

 土曜日の夜には、「富山県中高年安全登山指導者講習会」があり、今シーズン最後の賑わいをみせた朝日小屋。そして月曜日の今日も、週末の名残でしょうか、40名近いお客様がありました。
 しかし、夏の間中頑張ってくれたアルバイトのさやか、ゆうちゃん、鮎美ちゃん、由衣ちゃんの4人は今朝、“涙の別れ”の後下山…本当にお疲れ様でした。
 残ったのは、哲也、孝太、そして助っ人のじっきー、私の4人。じっきーも明日下山予定です。それでも今日の夕食は、定番メニューを変更してお客様に“ちらし寿司”をお出ししたり、4人で頑張りました!
 
 7月も、そして8月も本当にあっという間でした。。。
 今日は久し振りに朝からお昼過ぎまでずっと、澄んだ青空に雪倉岳や白馬岳の山々がはっきりと浮かんでいました。みんながいなくなった淋しさもあり、また小屋の周りがずい分と黄色く色付き始めた夏の終わりのせつなさも感じつつ、スリッパ履きのまま近くをウロウロ…。
 “新米カメラマン”の私は、最近カメラを持つと構図などついいろいろ考えてしまうので(笑)、今日はとにかく気持ちをう〜んと楽にしようと、風に誘われるままぶらぶら歩いてみました。
 「水谷」をホンの少し下がった所にある崩壊箇所で、何か動くものを見つけました。2頭のカモシカでした。人間ではとても登ることの出来ないような急斜面をゆっくりゆっくり登って行きます。カモシカの足元から、「パラパラ」と小石や土砂が崩れ落ちていく音が聞こえます。
 声を掛けて脅かしてみようかとも思いましたが、私がじーっと見つめているとも知らずに、慎重にひたすら急斜面を登っているカモシカを、私はただずっと眺めるしかありませんでした。
 この数日、本当に草や木々がはっきり色を変えてきたのがよく分かります。
 コバイケイソウの黄色だけかと思っていましたが、ネバリノギランの黄色も鮮やかです。先日登って来た山頂までの途中ではナナカマドの葉も一部が赤くなっているものがあり、またよく見ると、所々にポツンと真っ赤に染まり始めたチングルマの葉も見つけました。
 そしてまだまだ「高嶺の花たち」も咲き揃っています。
 タカネマツムシソウ、ハクサンシャジン、カライトソウ、ユキクラトウウチソウの他にも、ハクサンフウロやミヤマコゴメグサ、ウメバチソウにヒメウメバチソウ、イワイチョウにイワショウブ、ミヤマリンドウにミヤマホツツジ、ウサギギクやミヤマアズマギク、ヤマハハコにシロバナヨツバシオガマ…。そして登山道のすぐ脇には、クロマメノキやクロウスゴの青い実、そしてベニバナイチゴの赤い実…。
 静かな朝日岳、そして静かな朝日小屋。。。
 夏の賑わいを名残惜しく感じつつ、声が枯れるくらい働いた夏のシーズンを振り返りつつ…、今日は久し振りにゆっくりと時間が流れていくのを感じました。

志水哲也さん

2002-08-27

「写真を…」と注文したら、かなり照れて横を向いて…

 23日、志水哲也さんがお客様と一緒に、柳又谷を遡行し水谷を上って小屋へいらっしゃいました。志水さんは黒部全支流遡行で知られ、今までは山岳ガイドとして活躍してこられましたが、今夏には「写真家宣言」として山と渓谷社から写真集『黒部』を出版されました。
 志水さんは去年も同じような時期に一度ガイド山行で小屋へおいでになっていますし、下界でも何度かお目にかかっています。私が朝日小屋の管理人になった直後には、「北又谷恵振谷ケルン滝」のパネルを“就任祝い”としてプレゼントしてくださいました。
 でも、下界でお会いしてもお互い忙しくなかなかゆっくりお話することもできず、また朝日小屋でも一緒にお酒を飲む機会もありませんでした。今回は小屋もわりに空いていましたので、従業員の食事タイムにお誘いして大好きだという“ブランデー”(ホームページの自己紹介に書いてあった)を勧めたら、飲むほどに若いアルバイトのみんなを相手に結構熱く語っていらっしゃいました(笑)。でもさすがに疲れていたのか、噂に聞いていた「酒豪」ぶりはそれ程でもなかったように思います(笑)。(…といっても、お酒に弱い私の方はあっという間にダウンしてしまったのですが)
 実はいつかこの日記の中で紹介しようと思って、下界でも写真を撮らせてもらったことがあるのですが、なかなか載せるチャンスがなく、今回照れる志水さんに無理やりカメラを向けて撮ったのが、上の写真です。
 志水哲也写真集『黒部』も、ぜひ一度手にとってご覧になってみませんか。

「遊びごころ」満喫…!!

2002-08-28

秋色に染まる草たちを手前に、朝陽に輝く白馬岳・旭岳

 今日は「遊びごころ」を満喫…!!
 昨日、助っ人・板さんが上山。少しヒマになったらぜひ行きたいと思っていた「照葉の池」へ、板さんと一緒に出掛けることにしました(今年は未だ一度も行っていない)。朝の仕事もそこそこに、お弁当を持って、もちろんデジカメと一眼レフカメラを持って…。
 今日の私は、「遊ぶ」ことに徹しようと思いました。
 1つ目は、秋の気配を感じながら、照葉の池付近で一日中山の中に身を置くこと。
 ボケーッとすること。
 2つ目には、一眼レフカメラで“遊ぶ”こと。
 ヘンに身構えたり、上手く写そうと思ったり、他人の評価を気にしたり…そんなことはぜ〜〜んぶ忘れて、自分がいいなぁ、素敵だなぁと思ったものに夢中になること。
 3つ目は、“いちご狩り”をすること…(!?)
 朝の8時に小屋を出て、戻って来たのは午後5時でした。何しろあっちでフラフラ、こっちでゆっくりでしたので、照葉の池往復にナント9時間もかかってしまいました。
 哲也と孝太には留守番をお願いして申し訳ありませんでしたが、やっぱり『遊びごころ』…コレを忘れてはいけませんよネ。本当は毎日でも山を歩いて、カメラのファインダーを覗いて遊んでいたいのが正直な気持ちですが(笑)、管理人としてちゃんと働かなくてはいけないので(笑)そうもいきません。
 でも、山小屋の管理人が自分の山を知って、小屋に続く山道を歩いて、花を楽しんで、そして「やっぱりうちの山がいいよ!」と思わなくては、大勢の登山者の皆さんのお相手は出来ないかも。。。
 この頃やっと、日記を書く気持ちもペースも去年並みに戻ってきたようです。この調子、この調子…(笑)