北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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 こんな枯れ方・・・

2001-11-27

  雪倉岳から下山途中で  01.9.19

 実際には、もっと鮮やかな色をしていました。

 枯れているのに味がある…。存在感がある…。

 枯れていない緑の葉よりも、もっと素敵でした。

 すぐそこまで雪が・・・

2001-11-27

昨晩から今朝にかけて、富山県地方はかなり冷え込みました。

 朝起きたら、すぐそこまで雪が来ていました。

 「ファインダー」の中の世界…

2001-11-29

写真家・増村征夫さんと 長野県八坂村唐花見湿原にて  01.11.28

                    photo by nisiyama(チューリップTV)

 写真を撮ってみようかな…

 撮れるかなあ・・(不安)、でも撮ってみたいな…(期待)

 夏の終わり頃から秋にかけて、そして小屋を閉めて下山して来てから、写真家の増村さんや森下さんとご一緒する機会があったり、また他の山をゆっくり歩く事が出来て、いろいろ考える時間がありました。

 「三郎杉」他を研究していらっしゃる新潟大学の平教授は、「かけがえのない自然を守る事は勿論、それらの記録を残していくのはとても大切な事です。シーズン中ずっと小屋に居る管理人や地元の皆さんにしか出来ない事がありますよ」と話しておられました。

 …自分にとって「点」でしかなかった朝日岳と朝日小屋が、少しづつ「線」で他と繋がり、「広がり」を持って認識するようになって、「北アルプスの最北端」の山小屋管理人として私は<来年何を目指すのか><来年は何をしたいのか>を考えるようになって来ました。

 シーズン中ホームページ用にデジカメを使いながら、様々に変化する山の表情を見つめたり、雲や風の流れに身を置いたり、言葉では言い表せない程の夕焼けや朝焼けに心を奪われたり、可憐な花たちの様子を撮ったりするうちに、どうしてもデジカメでは上手く表現しきれない時があり、何だか少し物足りなさを感じ始めていたのも正直な気持ちです。

 そして考え悩んだ末、生まれて初めて手にした一眼レフカメラ。

 先ずは「完全メカオンチ」(それも少々じゃない)の私なので、写真家・増村征夫さんに弟子入りする事に…。青空の広がった28日には、そんな私の為に増村さんが、大町市隣の八坂村・唐花見湿原で「写真教室」を開いて下さいました。

 晩秋を過ぎ薄氷張る初冬の湿原で、ミヤマウメモドキを題材に個人指導して下さったのですが、何しろ難しい事はチンプンカンプンで、どうしようもない「生徒」に増村さんも大変だったと思います(笑)。

 でも、「ファインダー」を覗くと、そこにはいつもと違った世界が開けていて、とても気持ちがワクワクしてくるような、ドキドキするような不思議な感じがします。

 写真家の森下 恭さんには、「道具は時に希望と勇気を与えてくれます」という言葉を頂きました。「頑張れ!」というエールを送ってもらったと自分勝手に解釈していますが…(笑) 

 全く未知の世界でどうなるか分からないので、もう暫く皆さんには黙っているつもりだったのですが、増村さんに「宣言するのも、いいんじゃないですか」と言われましたので、自分を奮い立たせる為にも、ちょっとご報告しておこうかなと思いました。

 チューリップテレビでの放送が決まりました。

2001-11-29

チューリップTVの尾島さん(手前)と西山さん(奥)  photo by mikuniya

 シーズン前からずっと取材して下さっているチューリップTVですが、小屋開け前から夏山最盛期の様子を放送して頂いた8月に続いて、小屋閉めを中心としたその後の分がオンエアされる事になりました。

 ナント!!…お正月の1月3日(木)、午後5時からの放送になるそうです。

 前回8月12日放送分では、思いもかけない「愛のムチ・ビンタ事件」が流れてしまい(撮られていたのも知らなかった!)ビックリしたのですが、さて1月にはどんな模様が映っているのでしょう。あら、とっても心配(笑)…。

 何しろディレクターの西山さん曰く、「撮っていないのはトイレと入浴シーン」と言われる程、知らない間にカメラが回っていましたから。

 「来シーズンの抱負を」という事で、今回の増村さんとの写真教室にも同行取材して下さいました

 今日は、「手術記念日」

2001-11-29

 遠く、何を見つめているのでしょう photo by mikuniya

 今日は、私の「手術記念日」…股関節の手術をしてから丸4年になります。

 5月24日の日記にも詳しく書きましたが、私は「右股関節臼蓋形成不全」という病気で、今からちょうど4年前に大きな手術をしています。

 寝不足や体調によっては辛い時もありましたが、山が大好きな主治医のY先生をはじめ、沢山の皆さんに励まされて、今は元気に山も歩けるようになり、山小屋の管理人として一年目のシーズンを頑張って終える事が出来ました。

第43回 長野・岐阜・富山三県山岳遭難対策連絡会議

2001-12-06

「朝日岳方面遭対協」の活動状況を発表する、

              県警山岳警備隊の古崎富裕隊員

 12月4日(火)、小川温泉天望閣に於いて第43回三県山岳遭難対策連絡会議が開かれ、約90名の関係者が出席しました。この会議は、長野・岐阜・富山各県の各遭対協の持ち回りで開催されますので、朝日町で開かれるのは、実に12年に一度になるそうです。

 当日は、各県の代表者が次の内容で発表され、出席者による協議がなされました。

 (1) 「北ア北部地区の遭難発生状況と救助活動」 (長野県・槇石氏)

 (2) 「ツアー登山者に対する事故防止対策について」 (岐阜県・中丸氏)

 (3) 「朝日岳方面遭対協活動状況と山岳遭難防止について」 (富山県・古崎氏)

 (4) 「単独登山者の行方不明遭難防止対策について」(富山県・西本氏)

 昨今のいわゆる「中高年登山」のブームや「ツアー登山」の増加に伴って発生する遭難の事例が文書や口頭で示され、またその対策案の提示などもあり、出席者全員で検討がなされました。

 また開催地の朝日岳方面遭対協を代表して、県警山岳警備隊(入善署)の古崎隊員からは、活動内容や今年の朝日岳で起きた事故の状況が発表されましたが、映像を使っての分かり易い説明が出席した皆さんに大変好評でした。また古崎隊員には、朝日小屋のホームページが朝日岳方面の情報発信に大いに役立っていると宣伝(?)して頂き、合わせて初参加の私まで皆さんに紹介して頂きました。

 朝日岳で起こっている遭難や事故の特徴的内容(今シーズン中、ヘリコプターは3回出動)は、例外なく他の山域でも問題になっていますし、各県遭対協や山小屋の皆さんの活動やお話をいろいろ参考にしたり、また問題点を明らかにして、今後の取り組みに活かしていかなければと痛感しました。

 その意味で、とても有意義な会議であったと思います。