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『安全祈願祭』
2003-06-02
読経が流れる中、シーズン中の安全を祈願する参列者
小川温泉元湯・薬師堂にて 03.6.1
1日(日)、朝日町湯ノ瀬の小川温泉元湯薬師堂において、関係者多数が参列して『町道湯ノ瀬〜北又線・安全祈願祭』が行われました。
安全祈願祭は、昭和55年当時林道だった同線でのトラック転落事故をきっかけにして、山開きを前にした毎年6月初めに、シーズン中の町道の安全と朝日岳方面の山岳遭難の無事故を願って、大蓮華山保勝会が開いているものです。
当日は、入善警察署、県警山岳警備隊、朝日町役場、その他関係機関からの来賓各位の他、大蓮華山保勝会の会員の皆さんが多数参列し、仏式で事故や遭難で亡くなった方々の冥福を祈るとともに、山開きを前に気持ちも新たに今シーズンの無事故を誓い合いました。
その町道湯ノ瀬〜北又線も、今年は雪の影響による道路の寸断や路肩の崩壊も少なく、1日現在順調に除雪及び整備が進んでいるとのことです。
この「安全祈願祭」を無事に終え、いよいよ15日には朝日小屋が「小屋開け」します。その後22日には大蓮華山保勝会会員の手による登山道の整備や草刈り、そして28〜29日の「山開き登山会」を経て、本格的な今シーズンの幕開けとなります。
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/06/d20030602a.html
ナゼか、みんなとってもヘン!?…(笑)
2003-06-02
ザゼンソウ 北又にて 03.5.21
昨日、昨年「週末従業員・見習い」と称していたひろみさん(多分今年は格上げになるのでは?)と、いろいろ話していたのですが…。
ここのところ、ナゼか、美枝さんや由起子さんそしてひろみさんと、シーズン中の毎週末に小屋にお手伝いに来てくださる皆さんが、小屋開けが近付いて、私以上に段々とソワソワしてきている様子がびんびんと伝わってきて、何だかとてもヘンなんです(笑)。
皆さん、私以上に小屋開けを心配してくれて、そして身体も使っていろいろお手伝いしてくださいます。
ヘリコプターの荷揚げを前に、仕事はそれこそ「山ほど」あります。買出しに行って来ても、それ等細かい商品を仕分したり割れないように包んだりダンボールに梱包したり…etc。
そんな仕事を私一人でやっていては、それはそれは大変!!…そこで皆さんが自分のことのように手伝いにやって来てくれます。
由起子さんなんか、一年中朝日小屋のために生活しているようなモノ!?(笑)…だって、シーズンオフには朝日岳に登る為に身体を鍛え、シーズンが近付けば物心両面からのサポート、そしてシーズンに入れば毎週末朝日小屋に通い続けてくれるのですから。
いつもいつも思うのですが、あの恵振山の急登を登るだけでも大変なことなのに、小屋に着いてすぐさまいろいろとお手伝いをしてくれる、そんな“助っ人”の皆さんの「あったかい気持ち」が小屋や私を支えてくれているんだなぁと思います。
もちろん、週末従業員の皆さんだけではありません。本当に沢山の皆さんの、いろいろな力や支えがあってこそガンバれるんだな、とつくづく感じています。
ひろみさん曰く、「何だか、ソワソワしてくるのよねぇ。オカシイのよねぇ。」…(爆笑)
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若い子たちと
2003-06-03
新緑と残雪をバックに、芽吹いたばかりのタムシバの花
恵振山にて 03.5.20
掲示板に、あかねちゃんからの心のこもった書き込みがありました。
カナダにいる慎ちゃんから、近況を知らせる報告や朝日小屋に寄せる想いを綴った文章もありました。
「仁穂の涙」の高校生・ヒトホから、葉書きが送られて来ました。去年山小屋で学んだことを学校生活に生かしていることや、今年もアルバイトに来たいとの内容が綴られていて、「気合を入れ直して頑張りますので…」とのナントも健気な文面が。
ヒトホと一緒に来ていたミッチーは、今年の夏は自転車での日本一周を計画している為、アルバイトには来られないけれど富山を通ったら必ず登って来ますとのメッセージ。
さやかは、今週初めから只今教育実習の真っ最中で、地元の中学校で教壇に立って奮闘しているはず。自分の夢に向かって悔いのない毎日を送ってほしいものです。
少々頼りなくて(失礼!)、小屋のアルバイトは1年目で絶対に“リタイア”するだろうと誰もが思った祥慈は、2年目をそれなりにクリアして(笑)ビックリするほど成長し、今年は山開きにも登ってくるとのこと。大学が休みになる8月からは3年目のアルバイトに来ることが確実に。
そして、山を下りた後に就職して頑張っている優ちゃん。就職活動に向けて一生懸命の大学生・由衣ちゃん。最上級生として奮闘中の陽子ちゃんや鮎美ちゃん。
それから、“卒業組み”のヒーシーや裕子ちゃん、そして拓郎。“就職浪人”中のミッケちゃん。
元・蓮華温泉アルバイトの千晶ちゃんは、山開き登山会にお友達を誘って参加してくれます。いつも朝日小屋のホームページをチェック、書き込みもしてくれています。
そしてじっきー、先週の日曜日にはわざわざ上野の松坂屋へ出掛けて、白馬館の若林さんや阿曾原の佐々木さんに会い、「山開きに来る為の」パワーを蓄積しているらしい。
てらちゃん。時々ポツンと電話をかけて来てくれますが、就職して1年以上が経ち、社会人としての生活にもようやく慣れてきたようです。今年も夏の休暇は殆ど朝日小屋のために空けてあるとか。まるで私に怒られに来るようなものなのに、それでもいいのかしら?(笑)
ずっと“音信不通”だった哲也からは、去年のアルバイトのみんなや若者たちにメールが回り「山開きで会いましょう!」のメッセージが届いたそうです。本人も元気そうで、山開きにはどうやら顔が見られるらしい。
そして孝太。今年は彼を中心にして、朝日小屋はみんなのチームワークでガンバります。15日の入山を前に、12日には来富の予定の孝太。3年目の今年も、昨年以上に張り切ってくれることでしょう。
週末従業員の皆さんだけではなく、みんながドキドキワクワクし始めた小屋開けが近付いて来ました。
アルバイトをしている間は、精神的にも肉体的にもとてもハードな中で、私に怒られたり、叱られたり…。
去年もいろいろありました。私の「プチ家出」もあって、雨の中みんなに心配やら迷惑をかけたなんてバカなこともありました。
それでも、みんな元気で朝日小屋に顔を見せてくれる。とても不思議です。そして、そんな若い子たちに囲まれて、なんて私は幸せなのでしょうか。
今年もどんな出会いがあって、どんなシーンが待っていることやら。
若いみんなに助けられ支えられて、私もガンバロウと思います。
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いよいよあと10日程…
2003-06-04
北又の三段滝 03.5.19
小屋開けまで、いよいよあと10日程になりました。
ここ数日、ちょっと夜更かしが続いてしまいボーっとして少々辛いのですが、そうこう言っていられるわけもなく、ひとつひとつの用事をバタバタ片付ける毎日です。
小屋開けの準備だけでなく、家のことや子ども達のこと等など、確実に整理したり済ませていかなければならない諸々が次々と舞い込んできます。
今日は、親しい友人達が恒例となった“激励会”を開いてくれました。「山の上に行ってしまったら、お得意の歌も歌えなくなるだろうから(笑)」と言われて、最後はお決まりのカラオケコースへ。
何しろ、“かちかち山”の如くお尻にボーボーと火が点かないと動けないという、どうしようもない性格。業者さんにせかされたり、「もう間に合うかどうかギリギリ」のタイミングで、どうやらようやく廻り始めたようです。ふうっ、ヤレヤレ…(笑)。
我が家の倉庫に、荷物が揃ってきました。
さぁ、明日もガンバロウッと!!…(毎日、自分に言い聞かせている私デス)
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こうして、女は強くなる…!?(笑)
2003-06-07
強そうですか?
遭対協の合同訓練で「壁にへばりついている」私 03.5.17
ナントも意味深な、そしてドッキリするようなタイトルですが(笑)。
連日、買出しやら用足しに出歩いている私。昨日も朝から富山市内まで車を走らせました。今日もこれからまた出掛けます。
毎日営業などの仕事の為に車で走り回っていらっしゃる皆さんにしたら、まるでお笑いのような話ですが、私はこの仕事に就くまで自分の運転で富山市内を走ったことがありませんでした。大体が、休日に富山市内まで出掛けて行って人込みの中を買い物する気がなかっただけなのですが。それから、あの空いている北陸自動車道でさえもろくに運転したことが無かったんですよ。
何年か前に室堂山荘の妹と話した時に、「えーっ、あんたが富山市内を運転するの?スゴイねぇ、信じられん。私には絶対ムリやわ」(…都会の大渋滞するような道路に比べたら、富山市内も全然大したことはないのだと思いますが)
ところが管理人の仕事を始めてから、必要に迫られてどうしても自分であちこち行かなければならない用事も出来てきました。松本や高山までへも平日に自分の運転で出掛けることがありました。それまでは遠出をする時はいつも夫の運転で、私は全く交代する気もなく、同乗するだけと決まっていたのに。
一方通行などの規制がある道などは、まだモタモタするので苦手なのですが、最近は地図を見ながら知らない道でも進入してみたり、運転しながら近道を探したりする余裕も少し出てきました。大型トラックがバンバン行き来する148号線だって、手に汗をかきながらも、夜中にだって走ることもできるようになりました。ガリガリに凍結した国道だって、少々イヤだなと思いながらも、それでも運転することもできるようになりました。
段々道も覚えてきて、運転が快適に思えてきたから不思議です。車の中で考え事をしたり(運転には充分注意していますョ)、逆に好きな音楽を聴きながら頭の中を空っぽにしたり。
「苦手だ、イヤだ、出来ないと言ってみても、やってみれば案外一人でいろいろ出来るじゃない!」
もちろん、自分の仕事だから自分で何でも片付けていくのが当たり前。夫は夫で仕事も持っているのだから、私は私の仕事を一人でこなしていくので当然なのです。でも…。
そして、気付いたんです。こうして女は段々と強くなっていくんじゃぁないのかしら!?(笑)
時々スーパーマーケット辺りで、知り合いのご夫婦を見かけることがあります。大概はお母さんは品定めに一生懸命、少し離れた所でお父さんはブラブラと手持ち無沙汰な感じで棚の商品を手に取っていたり。
「あれぇ、二人で買い物? 仲良くてイイねぇ。羨ましいわぁ」
「何言うとるが、ゆかりちゃん。カアチャンが運転できんから、オラ運転手させられとるがよ。それだけやっちゃ!」(笑)
くれぐれも、今日の話には特別な意味はありませんから。あしからず。(笑)
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/06/d20030607a.html
荷造り、梱包作業も急ピッチで
2003-06-08
お手伝いに来てくれた、このキレイな彼女は?…
ダンボールの山に囲まれながら、次々と仕事が片付いていきました!
今日の日曜日は朝から一日掛かりで、集めた荷物を仕分したり梱包したりの作業をしました。
心強い皆さんが、休日を利用してわざわざ集まってくれました。本当に有り難いことです。
15日にヘリコプターで運び上げる荷物は、とりあえず小屋開け用と山開き用の物資が中心です。シーズン中の食料などの荷物の殆どを荷揚げする来月のヘリコプターの物資に比べればずい分と少ないのですが、それでも『ゆかりの秘策(!?)』用の諸々の重たい荷物もあったりして、梱包作業は結構時間が掛かりました。
それでも、女性が何人か集まればかしましく、手も動くが口も動く。BANさん曰く、「話はすぐ脱線するし…苦笑」とお喋りしながらも作業は順調に進みました。
いよいよ次の日曜日は小屋開けです。さあ、もう少しガンバらなくっちゃ!!
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/06/d20030608a.html
小屋開け前日…
2003-06-14
トラックいっぱいの荷物を積んで、北又のヘリポートへ
積み込み作業をしているのは、孝太
いよいよ小屋開け前日となりました。
今日は朝から準備した荷物をトラックに積み込んで、北又まで運んでいます。(この時間、未だみんなが戻って来ていないので、現在進行中!)
8日以降日記が書けなくて、本当にゴメンなさい。知り合いの方から「日記をサボっていると、みんなが寂しがるヨ!」とメールを頂きましたが、決してサボっていたのではないのです(笑)。
12日からは、今年3年目の孝太、そして今シーズンずっと小屋にいてくれる山口クンの2人が我が家に泊まっていろいろ作業を手伝ってくれています。
明日のお天気が心配なのですが、北陸地方も梅雨に入ってしまったので、仕方ないですね。それこそ、「運を天に任せて」じっくり構えることにしましょう!
明日もしヘリコプターが飛ばなければ、以降順延となるのですが、「助っ人・梅さん」が孝太・山口クンと一緒に歩いて登って小屋を開けてくれることになっています。
さあ、もう少しガンバロウと思います!!
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/06/d20030614a.html
2003年朝日小屋、小屋開け!!
2003-06-15
“バンザイの丘”から見た朝日小屋 03.6.15
2003年シーズンの朝日小屋が、無事に小屋開けしました!!
梅雨の最中のヘリコプターでの入山・小屋開け、天候が気になるばかりで毎年心配しているのですが、一昨年、昨年に続き、本当にお陰さまで今年も無事に小屋開けすることができました。
早朝4時、一睡もしないまま今日の朝を迎えました。
夜が明けるにつれて、手前の山の稜線を確認することが出来ました。恵振山も前朝日岳もはっきり見えます。でも、朝日岳の山頂付近だけが今ひとつ雲の中…。
ヘリコプターの関係者と連絡を取り、「やりましょう!!」とOKが出ました。
さあ、それからが大変…。
…そして、午前10時過ぎには無事全ての空輸作業が完了!!
途中ガスって周りが何も見えないほど真っ白になり、「もうこれ以上はムリか。。」と思われたのですが、その後日本海の海岸線まではっきりと見えるくらいガスが晴れてきて、一旦中断したヘリコプターの空輸も最後まで全部の荷物を上げることが出来、本当にホッとしました。
一日中、後片付けにバタバタドタドタしています。もちろんまだまだ延々と続きますが、とりあえず今シーズンの小屋開けが終わり、明日からの作業に向けて心を新たにしています。
強運、悪運、幸運…どの『運』が私に備わっているのか分かりませんが(笑)、その『運』も味方に付けながら、ぜひ今シーズンも頑張りたいと思います。
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