ステップ…その1
2003-07-17

作業をする山ちゃんと哲也 photo by hiro
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/07/d20030717b.html
2003-07-17
作業をする山ちゃんと哲也 photo by hiro
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2003-07-17
こんな立派な階段が出来ました。
でも、雨が降ったり好天が続くと、このステップの様子も確実に変わります。最後は、やはり各人の技術です。ピッケルを使うことに不慣れな方は、ストックがあればかなり恐怖心が薄らぐかもしれません。
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2003-07-17
“通行止め”の看板が撤去された、水平道の分岐点
右側の標識は、山頂周りを示している
今日の午後から、県警山岳警備隊の谷口和幸隊員と、山ちゃん、哲也の3人で、水平道の道路状況の確認に出掛けました。
そして、朝日岳方面遭対協の谷口邦夫救助隊長との協議の結果、安全が確認されましたので、水平道の通行止めを解除しました。
赤いベンガラでマーキングがされていますが、まだまだ残雪の量が多いので、くれぐれも充分な注意を払って通行をされることをお願いします。
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2003-07-17
チングルマ
登山道のすぐ脇で、登山者の皆さんを温かく迎えてくれます。
小屋開けしてから、約ひと月。考えてみたら、小屋の中で仕事をすることが殆どで、まだ“水谷のコル”までさえ足を運んでいないことに気付きました。
夕方ふらっと出てみたら、小屋の周りがとても賑やかです。
去年はちょうどこの連休辺りがお花の最盛期だったのですが、今年はまだまだ雪が多いので、確かに去年の今頃よりはどの花も開花がいく分遅いのではないかと思われます。
「お花の見頃はいつですか?」というお問い合わせがありますが、どうやら今年は、8月に入ってもかなり楽しめそうですね。
いえいえ、朝日岳はお花の種類も数も多いので、何時いらっしゃってもいろいろなお花が皆さんを迎えてくれるんですょ。そういえば、今日北又からおいでになった2組のお客様が、その花の素晴らしさにとても感激していらっしゃいました。
チングルマ、ハクサンコザクラ、コイワカガミ…今、朝日平は花盛りです!!
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2003-07-18
前朝日岳をバックに、ハクサンチドリ
先日のまさこさんからの掲示板への書き込み、そして私が書いた管理人日記以来、連日掲示板で様々な意見が寄せられています。
皆さん、本当にいろいろ有り難うございました。
でも、どうでしょう。ここらで、この一件についてはひとまず「区切り」をつけませんか??
まさこさんにしたら、今回のことは忘れられない出来事であるかもしれませんが、決して公の場で何か議論をしてもらいたいと考えて書き込みをされたわけではないと思います。まして、私を「攻撃」しようと思ってのことでもないはずです。
私にしても、まさこさんから掲示板に書き込みがあって自分自身思うところがあったから、反省やお詫びをした上で、もう少しまさこさんと「お話」がしたかったというだけのことなのです。
まさこさんから掲示板への書き込みがあって、正直言ってどうしたら良いか、かなり迷いました。いろいろ熟考した末、掲示板の書き込みという“方法”でまさこさんの思いを伺った以上、そのままにしておくべきではないし、きちんと対処することが必要だと判断したわけです。
しかし私が、そのやり方で良いのか躊躇し、一番恐れていたのは、やはり「まさこさんへの一方的な意見(受け取り方によっては・攻撃)」や「ゆかりの擁護」です。
諸々の意見や議論は、それはそれとして、今後、まさこさんと私、そして各々の皆さんが、また違った形で前向きに検討し実際の場で行動に移していくことで、今回の件については「区切り」をつけさせて頂きたいと思いますが、如何でしょうか??
どなたかのご意見にもありましたが、「プロはパニックになってはいけない(プロなんだから、たじろいだり、ひるんだりしてはいけない)」と、未熟な管理人は強く強く思い、また今後も今まで以上に前向きに歩いていく決意をしましたので、今後とも宜しくお願いいたします。
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2003-07-23
今年初めて、朝のラジオ体操をしました 03.7.22
梅雨明けがずれ込み、下界では「冷夏」でお米も不作ではないかという予想がなされているとか。
2,000mを越える北アルプスでは、肌寒い毎日で夜になると未だストーブが離せない生活が続いています。雪渓の雪も、場所によっては例年に比べて未だかなり残っています。とにかく、大雨らしい雨が降り続いているわけでもなく、カーッと照りつける太陽もなく、気温が低く濃いガスや霧雨に包まれたような天候では、なかなか思うように雪融けも進んでいないのが現状です。
しかし先週末の3連休には、ご予約のキャンセルもかなり出たものの、咲き誇る高山植物に出逢う花の山旅を待ちきれない皆さんがお出でになって、今シーズン初めて朝日小屋も少し賑わいました。
それでも、写真のような素晴らしい夏空が広がったのもホンの束の間。毎日モタモタと小屋の周りの整備をしたり、小屋の中を片付けて回る日々が続いています。
本当に、一日も早い梅雨明けが待遠しいですネ。
アルバイトのみんなで朝日小屋名物の「ラジオ体操」ができたのは、22日の朝だけ。チョッと淋しいです。。。
でもスタッフのそれぞれは、今週末の26日には梅雨空も晴れて大勢のお客様をお迎えするべく、張り切って仕事をこなしてくれています。
ここで、今日現在のメンバーを紹介します。
・孝太(今年は3年目、頼りになる番頭さんです)
・山ちゃん(最近“オヤジ”と呼ばれている・笑。黙々とソツなく仕事をこなします)
・哲也(もちろん、安心して任せられる彼です)
・ひろクン(お米・ご飯担当、頑張っています)
・真理ちゃん(段々小屋の仕事にも慣れてきて、張り切ってくれています)
・小野田クン
(阿曾原温泉小屋から応援に来てくれました。
“アニキ”です。いろいろ知っていて、とっても助かっています)
・しょうじ(月曜日に下山、大学の前期試験を受けてとんぼ返りして来ました)
・ひとほ(去年より身長が10cmも伸びて、逞しくなった高校2年生)
・裕子ちゃん(仕事の休みに山形からお手伝いに来てくれました)
・ヨッシー(今日入山して来ました。奈良の大学4年生です)
・沙知代(私の長女。26日の朝まで手伝ってくれます)
・グリーンパトロールの工藤君と鈴木君
(毎日毎日、勉強とパトロール。ホントに一生懸命仕事をしてくれています)
・あやかちゃん(高校1年生。明日の学校登山に備えて、今日一旦下山)
・森下さん(今日、蓮華温泉から入山。小屋では居候ですが、プロの写真家です)
以上のスタッフ一同、一日も早い夏空の訪れを待ち望みつつ、登山道の整備や点検、そして小屋の仕事に励んでいます。お待ちしています!!
この記事の URL : http://www.asahigoya.net/diary/2003/07/d20030723a.html
2003-07-23
ミズバショウ 小屋の周りで 03.7.19
今日は、朝から降っていた雨が途中からかなり激しくなり、一日中やみ間なく続いていた。
蓮華温泉から登って来た高校山岳部の2つのパーティーが、叩きつけるような雨の中を相次いで到着。雨具を着ていても、雨と汗で下着までぐっしょり濡れている様子から、その道中の大変さが窺えた。
ガタガタ震えている生徒たちの姿も見え、また小屋も空いていたので、乾燥室代わりにサッシを入れて改造した玄関先を提供し、ストーブを焚いて雨具や靴などを乾かすのに使ってもらった。
少しバテている女子生徒がいるとのこと。お客様が入っていらっしゃらない部屋にストーブを焚いて暖かくし、布団をひいて横になってもらうことにした。
「何か温かいものでも飲む?」と聞いたら無言で頷いたので、熱いミルクティーを作って持っていった。
彼女の頬を、幾筋もの涙がすーっとこぼれ落ちた。
私の中で、ここ数日のいろいろな想いがふっと消えてなくなっていった。
こんな涙に出逢えるから、私は管理人として頑張ろう…そう思った。
始まったばかりの夏山繁忙期、多くの登山者の皆さんとの様々な出逢いが、きっと私を大きく育ててくれて、そして勇気付けてくれるはず。
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2003-07-24
今日現在、“吹き上げのコル”直下の雪渓の様子
今週末を前に、今日は再度蓮華温泉方面の雪渓及び登山道の状況をチェックする為に、哲也・ひとほ・森下さんの3人が“出動”しました。
昨日の日記の中でも書いていますが、今年は、例年に比べてもこの時期としてはかなり多くの雪が残っていると言えると思います。
先週の連休前の作業時と比べても、哲也曰く「融けてない。。。」
思うように進んでいない雪融け、それ以上に雪がかなり締まって、内部は氷のような状態になっているところもあるそうです。
先週の3連休でそれなりの人数の登山者の往来もありましたし、大方の予想としてはもう少し踏まれて雪が「腐った」状態になっているかとも思っていたのですが、どうも気温の低さが影響しているようです。
“吹き上げのコル”と“八兵衛平”の間が、雪渓の大きさ(長さ・幅)、雪の多さ、歩きにくさからして一番「難所」だと思われます。大きな雪渓が3箇所ほど残っています。
再度、ベンガラでのマーキングとステップ切り等など、小屋として出来る限りの作業はして来ました。
何度も書きますが、基本的に山歩き(登山)は各人の技術と力量に拠りますから、一概には言えませんが…、
ここしばらくは、雪渓歩きに不安がある方には「アイゼン」の使用をお勧めします。また、いざという時にはピッケルが有効なのはもちろんですが、雪上でのバランスを取る為には「ストック」を持たれるのも良いでしょう。
今の時期、例年ですと小屋の周りはチングルマの花も次々と咲き出し、早々と散っているものもあるのですが、今は未だ小屋のすぐ前でもチングルマの蕾がそこ此処に見られる位、今年の花の開花は平年並みと少し違った様相にあるようです。
今年は、雪融けが進んでいない分、夏の花も少し遅くまで楽しめるのではないでしょうか。
毎日毎日、ただお天気が気になる今日この頃です。
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