北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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的確な状況判断を

2003-07-24

雪の融け具合に合わせ、マーキングの位置を移動

 雪の融け具合に合わせ、マーキングの位置を移動

 今の時期、ガスって登山道の先が見え難い状況にある場合、特に雪渓上等では赤いベンガラによるマーキングがとても有効になります。
 しかし、夏道が全く見えていない6月末の時に付けるベンガラの跡は、もちろん雪が融けていった場合のことまで考えてなるべく夏道に沿うように付けることもありますが、時には斜面を安全にトラバースできるように夏道から少し離れて付けていく場合もあります。
 今回の作業では、例えば右のベンガラの跡を辿った場合、すぐ上で登リ難くなる可能性もあって、改めてより安全な左側(夏道どおり)にベンガラを付け直しました。
 しかし、一度付けたベンガラの跡はそのままになっていますので、とにかく「的確な状況判断」をして頂くよう、くれぐれもお願いいたします。

掲示板・メールでの、お問い合わせと宿泊のご予約について

2003-07-25

コバイケイソウ   小屋の周りで   03.7.19

 コバイケイソウ   小屋の周りで   03.7.19

 連日、お問い合わせやご予約のお電話をたくさん頂いております。
 時には「なかなか繋がらないですネ」という声も聞かれますが、どうぞご容赦願います。
 
 さて、掲示板・メールでのお問い合わせや宿泊のご予約についてですが、申し訳ありませんが、お問い合わせ・ご予約については、ご面倒でも電話でお願いいたします。
 
 私(朝日小屋)の場合、インターネットには携帯電話で接続しています。しかも、携帯電話が通じる場所は小屋の中ではほぼ1箇所のみ。それも超繁忙期になって、接続可能なアルバイト部屋にもお客様が入られるようになると、なかなか日記を書いたり掲示板を点検したり、またメールのチェックをしたりすることが、時間的にも場所の確保の点でも困難になってきます。
 まして、メールにお返事を書くことは至難のワザとなります。
 ですから、メールでの諸々は、お客様からの一方通行となってしまう可能性が大で、トラブルの原因ともなりかねません。
 また、お電話での受付の際には、通り一遍の受け答えだけでなく、いろいろな必要事項をお聞きする中で、コースの様子やコースタイム、注意点等などをお話するし、またアドバイスできる事もあります。
 
 そういう諸々の事情から、くれぐれもお問い合わせ・ご予約は『お電話』にて、直接「朝日小屋」へお願いいたします。

久々に、雲海に沈む夕陽

2003-07-25

この後、空が茜色に染まって…

 この後、空が茜色に染まって…

 連日、山の上は朝からずっと乳白色の濃いガスの中でした。
 でも今日の夕方は、綿菓子のように雲海がひろがる西の空に夕陽が沈み、空が久し振りに茜色に染まりました。
 やっぱり、夕焼けが最高です!!
 気持ちも、スカッと爽やかになりますネ。
 明日からは、きっときっと、お天気が良くなりますように…

若いスタッフ、そして週末従業員の皆さんに…感謝!!

2003-07-29

今シーズン最高の忙しさであろう26日を

 今シーズン最高の忙しさであろう26日を

      乗り切ったスタッフ全員で、記念撮影     03.7.27

 『朝日小屋のみなさん、ありがとう!』…そんな書き出しで始まるファックスが、京都から届きました。
 先週おいでになったお客様から、若いスタッフのみんなの応対に感謝する文面がいろいろと綴られている内容でした。
 
 梅雨明けが遅れていた為か、どこの山小屋もお客様の出足は今ひとつだとか。朝日小屋でも、19日からの3連休、そして26・27日の週末も、宿泊数は昨年の実績をかなり下回りました。が、それでも小屋は定員を超えたお客様でてんてこ舞い。
 そんな中、若いみんなのここしばらくはかなりハードな毎日でした。
 特に先週末は、日中は各部屋の掃除を中心に小屋の内外をきれいに片付け、お昼休みもそこそこに午後は2時前から夕食の準備に取り掛かり、夜は10時過ぎまでお弁当や翌日の朝食の用意、翌朝は3時から起きて(ご飯当番の孝太やひろクンは2時半起き)早朝4時半からの朝食の支度に取り掛かりるという具合でした。
 遅くご到着のお客様への対応や、少々のドタバタもありました。
 でも、みんな嫌な顔ひとつ見せずに、本当に良く頑張ってくれました。
 私が、お客様のいろいろなご要望やその他の諸々に的確に素早く対応できるのも、しっかり働いてくれるみんながいるからだと思います。
 特別のアクシデントもなく、みんなのチームワークで乗り切ってくれました。
 かなり“手前味噌”“自画自賛”になってしまいますが…
 連日お客様からは、「ご飯がとっても美味しかったですょ!」とか「お掃除が行き届いて気持ちが良かったです!」とお褒めのお言葉を戴いています。
 それは、若いスタッフのみんなが頑張ってくれているからです。そして、週末になるとお手伝いに駆けつけてくれる“週末従業員”の皆さんがいるからです。
 本当に、感謝の言葉でいっぱいです。有り難う!!
 
 「花の山」として知られる朝日岳の“夏山超繁忙期”は、もう半分が過ぎてしまいました。でも、今年は残雪が多い為、お花もまだまだ当分楽しめそうです。
 あともうしばらく、この若いパワーを少し分けてもらいながら、私もシーズン最盛期を乗り切りたいと思っています。

迷(!?)コンビ・笑

2003-07-29

この身長差、約40センチ

 この身長差、約40センチ

 左 長女の沙知代 ・・身長150センチちょっと
 右 阿曾原温泉小屋からの応援団の小野田くん(アニキ)
                   ・・身長190センチ以上

 18日に一緒に北又から入山して来た二人ですが、この身長差はスゴイですねぇ。
 沙知代は、大学の前期試験を受ける為26日に下山。
 今は、双子のはるかとかなえが小屋を手伝ってくれています。
 そして小野田くんですが、27日に下山しましたが、またそのうち手伝いに来てくれる予定です。

ぐっすりと…寝顔

2003-07-29

左・哲也    右・ひとほ    photo by haruka

 左・哲也    右・ひとほ    photo by haruka

 今日の午前中、お茶タイム中に仲良く1つの毛布にくるまって、ぐっすりと眠る二人です。
 連日、朝早くから夜遅くまで働く若者には、とても貴重な時間です。
 でも、こうやって写真にすると可笑しいですネ…(爆笑!)

朝日小屋に「自炊室」が出来ました!!

2003-07-30

「自炊室(じすいテント)?」外から見た様子

 「自炊室(じすいテント)?」外から見た様子

 朝日小屋に先週、仮の造りですが「自炊室」が出来ました。(と言っても、大したモノではありませんが。でも結構立派になったと、管理人は大満足しています!)
 以前から、小屋の中に自炊用の部屋が無かったことがずっと気になっていたのですが、今年は物置やら資材置き場やらをいろいろ整理しましたし、念願だった自炊用のスペースもどうしても造ろうということになりました。
 中部山岳国立公園内では、山小屋とその周りの敷地は国からの“借り受け”になりますので、もちろん勝手に好きなように造作するというワケにはいきませんが、今回は小屋のすぐ横でしかも取り壊しの出来るモノという限定の中、それでも思っていた以上の出来栄えになったと思います。
 今までは、調理をする場所はあったものの、自炊の方達が食事をされるスペースがなく大変ご不便をお掛けしていましたが、これからは悪天の場合でもゆっくりこの「自炊室」の中でお食事をして頂けるようになりました。
 この「自炊室」を造るのに男性陣が奮闘し、丸2日がかりで仕上げました。
 特に、阿曾原温泉小屋から応援に来ていてくれた小野田クンがいろいろの段取りを知っていたので、中心になって諸々の作業を進めてくれて本当に助かりました。また、山ちゃんをはじめ孝太や哲也、他のメンバーも頑張ってくれました。
 自炊(素泊り)の方はもちろん、小屋に早くご到着になられてチョッとコーヒーでも沸かしたいというお客様にきっと喜ばれるのではないでしょうか。

いろいろ気になる話…登山道の状況について

2003-07-30

「自炊室(じすいテント)」の中です。

 「自炊室(じすいテント)」の中です。

     
 どうやら今週末からお天気も良くなってくるという予報、バタバタと週末のご予約のお電話やらお問い合わせがありますが、その中で気になる話を耳にします。
 『水平道は、かなり道の状況が悪いって聞くんですが…』
 『水平道は、通れるんですか?…雪がかなり多いらしいですね。大丈夫ですか??…荒れているって言っている人がいましたが???』
 などなど。。。
 登山者の皆さんの情報交換の早いこと早いこと、ビックリします(微笑)。

 確かに、7月末になって朝日岳周辺にこれほど雪が残っているのは、ここ数年では珍しいかもしれません。この日記の中でも書いていますが、天候の影響からでしょう、雪が融けずに逆に締まって来ていますので、7月末でも一層融け難い状態にあるのも事実です。
 しかし受付で聞いていると、お客様の反応はそれこそ様々です。全然平気だと言われる方、「ええ、大変でしたょ!」と大声で他の登山者の方に“情報を提供”されている方。
 少しづつ少しづつ融けていく雪、それが登山道を「ぬかるんだ状態」にしているのはある程度仕方のないことではないでしょうか。
 お客様にすれば、もちろん歩き難いでしょう。でもいつでもまるで“舗装された一般道“のような道ばかりではないのが、山であり、山道なのです。
 
 どの程度を、『荒れている』と言うのか、その感じ方は十人十色です。でも、『山』であり『自然』なのだから、ある程度享受し自分の技術でカバーすることも必要になってくる場合もあるのではないでしょうか。
 
 私たち小屋の関係者は、当然登山道の整備や補修にも力を入れていますが、(私自身の考えとしては)自然を破壊するようなことをしてまで、必要以上に手を加えたり、大勢が歩き易いようにとまるで舗装道路のようにしてしまっていいのだろうかと疑問に思ったりする時もあります。もちろん『保護』を必要とする場合もありますので、一概には言えませんが。
 
 朝日岳周辺は、(詳しくは分かりませんが)土壌もかなり軟弱で、湿地であったり崩れがあったりする場所もあります。しかし、必ずしも『荒れている』という状態ではないようにも思います。
 もう少しお天気が良くなって、ぬかるんだ箇所が乾いてくるともっと歩き易くなると思います。それまで、諸事情をご理解願いたいと思いますし、体調や装備など万全の準備をされるようお願いします。

p.s
 明日(31日)、哲也とひとほが、鉢ヶ岳の巻き道まで登山道の点検に出掛けます。ですから、明日の夜の日記には、その様子がUP出来ると思いますので、お待ちください。
 また、気になっていた雪倉岳避難小屋の「トイレの便器」も替えてくる予定です。